3パターンの簡単フレーズが学べる”日常スペイン語会話ネイティブ表現”の使用レビュー

日常スペイン語会話
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  • 『日常スペイン語会話ネイティブ表現』の購入を考えている人
  • シャドーイング素材を探している人

この記事では語研出版の「日常スペイン語会話ネイティブ表現」のレビューをしていきます。

筆者はDELE初受験する前にシャドーイングの練習として本書を使用していました。

目次

書籍の構成と特徴

日常スペイン語ネイティブ表現
目次(5項目ずつ)
  • 1 声をかける
    • 1-01挨拶(1)
    • 1-02挨拶(2)
    • 1-03挨拶(3)
    • 1-04初対面の人に
    • 1-05公共施設で
  • 2 質問する・答える
    • 2-01質問の前置き
    • 2-02明確な答えを求める
    • 2-03名前を尋ねる
    • 2-04出身地を尋ねる
    • 2-05年齢を尋ねる
  • 3 情報を交換する
    • 3-01前置き
    • 3-02いい知らせ・悪い知らせ
    • 3-03口止めする
    • 3-04参考までに伝える
    • 3-05話は終わりですか。
  • 4 意思を伝える
    • 4-01確信
    • 4-02率直
    • 4-03提案・提言
    • 4-04同意を求める
    • 4-05同意する
  • 5 誘う・申し出る
    • 5-01行動を起こす
    • 5-02勧誘
    • 5-03ごちそうする
    • 5-04予定を尋ねる
    • 5-05援助を申し出る
  • 6 依頼する・要求する
    • 6-01依頼の前置き
    • 6-02依頼
    • 6-03許可を求める
    • 6-04助力を求める
    • 6-05写真を撮る
  • 7 問題と解決
    • 7-01問題について尋ねる
    • 7-02道に迷った
    • 7-03目的地までの行き方
    • 7-04時間に関する質問
    • 7-05どれくらいの頻度かを聞く

本書は日常で使われるフレーズについてそれぞれ3通りの表現が紹介されています。

全部でフレーズ数は486通り掲載されています。ページ数は192ページあります。

レベルとしてはA1〜B1くらいでしょうか。ただ、全くのゼロから本書を使って学習を進めていくのは難しいと思います。
関連 外国語のレベル•習熟度を測るMCERとは【スペイン語】

また、それぞれのフレーズは短文会話形式で紹介されているので、日常会話のどのような場面で用いられるのか想像しやすいです。

日本語訳だけでなく、フレーズ内の文法も簡潔に説明されているので学習がしやすいです。

音源の3つの取得方法
  1. 付属CD
  2. Podcast
  3. 公式HPからダウンロード

本書にはCD音源が付属していますが、その他にも Podcastにも音源がアップロードされているのでリスニング教材としても活用できます。

公式サイトでも音声データを無料でダウンロードできます。これはかなり太っ腹です。

また公式サイトでは、サンプルを閲覧できるだけでなく、電子書籍版(PDF)も購入ができるので、興味があればチェックしてみてください。

本書のメリット・デメリット

1. メリット

日常スペイン語会話ネイティブ表現のメリット
  • 類似表現について3パターンのフレーズを覚えることができる。
  • Podcast に音源があるから、CDを取り込まなくてもいい。
  • Podcast だと音源スピードを変えられる。

会話する際に、1つの表現方法だけを用いて話す人は少ないと思います。日本語ネイティブだとそこまで意識することはないと思いますが、実はいろんなパターンの言い方を用いています。

本書では、似たような状況に対して3パターンのフレーズを学習できます。無数にある表現をバラバラに覚えていてはキリがないですが、“3つだけ”と割り切ることで類似表現も覚えることができます

また他の参考書にはない特徴として挙げられる『Podcastの活用』も非常にいいですね。付属CDをわざわざパソコンに取り込んで使用しなくても、スマホがあれば Podcast を通してリスニング学習をすることができます。

Podcastだと何がいいかっていうと、音源のスピードが変更できるわけです。

Amazonレビューにもありましたが、音源のスピードが比較的ゆっくりです。Podcastアプリがその弱点を補ってくれます。

このメリットは、CD音源では得られないことなので、Podcast活用は画期的だと思います。これが2010年発行だというのが信じられないです。企画者凄すぎます。

2. デメリット

日常スペイン語会話ネイティブ表現のデメリット
  • 音源の発音の癖が強すぎる。
  • 文法説明欄が大して使えない。

もう少し頑張って欲しかった点は、音声データです。アクセント・発音にクセがあります「これがネイティブなのか?」と疑ってしまいます

書籍のタイトルで『ネイティブ表現』と謳っているのであれば、ここはこだわりを持って欲しかったと思います。おそらく、初級者でも理解しやすいように作成されたのだと思いますが、逆にそれが仇となっている気がします。

また、掲載されている文法説明が初心者向けではないです。単語の意味や簡単な語彙補充がありますが、スペイン語を学習しはじめの人には優しくはないです。入門者がいきなり『直説法点過去形三人称単数』という単語を読んでも理解できるとは思えません。

それにときどき『英語だと〜〜』という説明がなされていますが、これが一番必要ないと思います。スペイン語も英語もどちらもラテン語起源ですが、スペイン語学習のために第3言語を引用するのは混乱を招く恐れがあります。

本書の活用方法

本書はリスニング学習用と捉えていいと思います。読んで語彙力を上げるというよりも、短文構成の会話をとにかく聞いて耳に慣らす方が活用できます。

本書を用いた学習方法を以下で提案します。

提案する学習方法
  1. フレーズを見ながら、音源を聞いて、自分も発音してみる。
  2. フレーズを見ないで、シャドーイングする。

冒頭でも述べましたが、筆者は本書を用いてシャドーイングをしていました。

シャドーイングとは『聞こえてくる音源の後を追うように自分で発音してみる学習方法』のことです。特に、初心者がシャドーイングするのに適している教材だと思います。
関連 リスニング力が向上!?シャドーイングの効果と方法【スペイン語】

全部で7章あるので、1章ずつ繰り返し学習しましょう。

1. フレーズを見ながら音読

まずは、会話分・フレーズを見ながら、音源を真似して発音練習してみましょう。

黙読しても全く意味がありませんので、必ず音読しましょう。ここであまり文法的なことを気にしてしまうと時間がかかってしまい、なかなか進まないことによってやる気が下がってしまいますので、細かいところは無視していいです。
関連 【音読のメリット5選】文章をスラスラ読めるようになりたい人へ【スペイン語】

2. フレーズを見ずにシャドーイング

ステップ1を繰り返して、ある程度スラスラ読めるようになってきたら、書籍を見ないでとにかく聞こえてきた音をそのまま真似して発音してみましょう。

それによって、リスニング力と発音力向上が期待できます。「意味が分からない」もしくは「何を言っているか聞こえない」フレーズに関しては、書籍を用いて確認します。

最初から完璧を求めてはダメですよ。

まとめ

記事の内容をまとめます。

記事のまとめ
  • フレーズ数は486個と膨大
  • 音源がへのアクセスがしやすいため、リスニング学習がしやすい
  • 短文形式のため、初心者でも学習しやすい
  • 音源に少しクセがある

日常フレーズをまとめて覚えたい人やリスニング力を向上させたいA2レベルの人にオススメ!

Podcast を学習に活用している人は、大いに役立つ参考書になると思います。ただし、発音に癖があるので、最初に無料で音源を確認してみるといいですね。

以上です。この記事が少しでも役に立てば嬉しいです。

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