VOLVERの意味や使い方を10の例文で完璧に理解する【スペイン語】

Volver スペイン語
想定している読者
  • 動詞VOLVERの意味や用法を知りたい人
  • VOLVERの使い方について例文を通して理解を深めたい人

本記事では、重要動詞の一つVOLVERの用法を10の例文で説明していきます。どのように活用されて、その用法にはどんなものがあるのかを紹介していきます。

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目次

VOLVERの活用

VOLVERは直説法において、不規則な形を取るので活用には注意しましょう。現在分詞と過去分詞は以下の通りです。

過去分詞はvueltoです。誤って、volvidoなどにしないように。

現在分詞
過去分詞
  • volviendo
  • vuelto

直説法でのVOLVERの活用

現在形

単数形
複数形
  • vuelvo
  • vuelves
  • vuelve
  • volvemos
  • volvéis
  • vuelven

点過去形

単数形
複数形
  • volví
  • volviste
  • volvió
  • volvimos
  • volvisteis
  • volvieron

線過去形

単数形
複数形
  • volvía
  • volvías
  • volvía
  • volvíamos
  • volvíais
  • volvían

未来形

単数形
複数形
  • volveré
  • volverás
  • volverá
  • volveremos
  • volveréis
  • volverán

過去未来形

単数形
複数形
  • volvería
  • volverías
  • volvería
  • volveríamos
  • volveríais
  • volverían

接続法でのVOLVERの活用

現在形

直説法現在形一人称単数形の語幹 vuelv- が接続法現在形の活用母体になります。その語幹に-ar動詞の活用語尾 a, as, a, amos, áis, an をくっつけます。
関連 接続法における動詞の活用の仕方【スペイン語】

単数形
複数形
  • vuelva
  • vuelvas
  • vuelva
  • volvamos
  • volváis
  • vuelvan

過去形

直説法点過去形三人称複数形の語幹 voluvier- が接続法過去形の活用母体になります。

単数形
複数形
  • volviera
  • volvieras
  • volviera
  • volviéramos
  • volvierais
  • volvieran

命令形でのVOLVERの活用

単数形
複数形
  •  
  • vuelve
  • vuelva
  •  
  • volved
  • vuelvan

VOLVERの用法

Volver の捉え方としては『変化』と考えるといいと思います。様々な用法がありますので、混乱してしまうかもしれませんが、基本を押さえて使いこなしましょう。

他動詞としての意味は『何かを変える』です。他動詞ですので「〜を」の部分(直接目的格代名詞)が必要です。ここでは『を格』と呼びます。

自動詞としての意味は『戻る』です。戻るだけなら、目的語を必要としませんね。

他動詞の考え方
自動詞の考え方
  • 『向き』を変える
  • 『何かを』向ける
  • 『状態を』変える
  • 『どこどこへ』戻る
  • 『〜することに』戻る

再帰動詞volverseは他動詞の3つの意味が自分自身に帰ってくるということです。つまり、

再帰動詞Volverseの考え方
  • 『自分自身の向き』を変える
  • 『自分の体の一部』を向ける
  • 『ある状態』になる

他動詞と再帰動詞の意味は関係していますので、対応させながら以下で例文をみていきましょう。

volver algo

volver algoで「何かの向きを変える」という意味です。

Ella volvió la cabeza y habló a mí de repente.
彼女は振り返って、突然話しかけてきた。

解説
動詞 volvió の後ろに『を格』la cabeza があるので、volver は他動詞として用いていることが分かります。再帰動詞を用いて同じ意味の文を作ると Ella se volvió となります。

「自分自身の向きを変える」と考えて、自動詞的な働きをします。主語となるものが、何かの向きを変える場合は

『主語 + volver + 直接目的語』

直接目的語の部分に向きを変えるものを入れましょう。テレビや自分の体とか何でもいいです。

volverse

再帰動詞volverseになると「振り返る(自分自身の向きを変える)」となります。

La que estaba sentándose en la silla se volvió y me llamó en voz alta.
椅子に座っていた女性が振り返って、大きな声で私を呼んだ。

解説
再帰動詞として、自分自身に意味が帰ってくるので、自分自身の向きを変える、つまり『振り返る』と訳すことができます。自分自身が目的語になっているイメージです。

例文中では、La que estaba sentándose en la silla までが主語です。La que の部分は定冠詞+queで先行詞を中に含んで「〜する人(もの)」という意味になります。

関係詞 el que の使い方に関しては以下の記事で紹介していますので、参考にしてください。

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ここでは、Laですので女性です。そのため、ここでは「椅子に座っていた女性」と訳しています。その彼女がse volvió 振り返ったということです。

volver … a [hacia]…

volver … a [hacia]…で「何かを~へ[の方へ]向ける」という意味を持ちます。

Todos me volvían la espalda. Así que yo no sabía qué hacer.
見捨てられた(私に背中を向けた)から、何をすべきか分からなかった。

解説
ここでのmeは間接目的格代名詞「私に(対して)」という意味です。間接目的格代名詞を用いずに文章を作るとTodos volvían la espalda a míとなります。

他動詞volverは前置詞aやhaciaを伴って『何かを〜に(の方に)向ける』という意味になります。ピンポイントで「どこどこに何かを向ける」場合はa、もっとざっくり「〜の方に何かを向ける」場合はhaciaを使います。

ちなみに「volver la espalda a + 人」は『人を見捨てる』という熟語として覚えておくといいでしょう。

He vuelto la mirada hacia un lugar donde se hizo un ruido grande.
大きな音がした場所に視線を向けた。

解説
He vuelto ですので、主語は「私」です。動詞の後に直接目的語la mirada「視線」がありますので、volverは他動詞です。

視線をどこへ向けたのかが、hacia以下です。hacia un lugar の部分はこれだけでは分かりませんが、関係副詞のdondeで修飾されています。

関係副詞dondeの意味や使い方については以下の記事で解説していますので、参考にしてください。

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Hacer ruido で「うるさくする」とか「騒ぐ」という意味になりますので、se hizo un ruido grande で「大きな音がした」という意味になります。

ここではse受け身が使われていて、un ruido grande が主語です。「大きな音が立てられた」となりますが、意味が通るように「大きな音がした」としています。

volverse a[hacia]…

volverse a[hacia]…で「~の方を向く」という意味になります。

Nos hemos vuelto hacia la puerta. Parecía que había alguien.
私たちはドアの方を向いた。誰かいるようだった。

解説
再帰動詞+haciaで「〜の方へ向く」となります。volverse だけなら「振り向く」ですが、 大まかな方向を表すhaciaがありますから、振り向くというよりも「どこどこの方へ向く」となります。

volver + 名詞句・形容詞句

volver + 名詞句・形容詞句で「(〜の状態に)変える」という意味です。

El estrés del trabajo volvió loca a una mujer.
仕事でのストレスは、一人の女性をおかしくさせた。

解説
El estrés del trabajo が主語です。動詞volverの後ろに形容詞locaがありますね。ここではvolverは「何かをある状態に変える」という働きをしています。

a una mujer は直接目的語です。ある女性をlocaに変えてしまった、ということです。

ただし、形容詞は性数一致をするので注意が必要です。男性un hombreならlocoになります。人が直接目的語になっていますので、前置詞aが必要です。

volverse + 名詞句・形容詞句

前述の例文について再帰動詞を用いて表現すると、下のようになります。

Ella se volvió loca por el estrés del trabajo.
彼女は仕事のストレスでおかしくなってしまった。

解説
再帰動詞は自分自身に意味が帰ってくると考えて、彼女自身の状態が変わる、つまり『〜の状態になる』です。

そのため、彼女Ellaが主語になります。彼女は仕事のストレスによって、状態がおかしくなるので、前置詞porを用いて原因を表現します。

volver a + 場所[de + 場所]

volver a + 場所[de + 場所]で「〜に(から)戻る」という意味になります。

¿Cuándo volverás a tú país? – Pues, volveré al país dentro de un mes.
君はいつ自分の国に戻るの。えっと、1ヶ月後に戻るよ。

解説
ここから自動詞としてのvolverを見ていきましょう。volverásの後に来ているのが場所を表すa tú país ですので、volver の意味は『戻る』とか『帰る』となります。

例文のように「a+場所」がvolverの後ろに来る場合は、『〜に戻る』と訳すといいでしょう。

Volvimos a nuestro tema después de hablar en broma uno a otro.
冗談を言い合った後で僕たちは本題に戻った。

解説
場所だけではなくて、話題やある状態に戻るという時にも使用できます。Volvimos の後に直接目的語がないので、自動詞としての働きをしていると分かります。

「どこに戻るのか」を見てみると、その後に a nuestro tema とあるので「私たちの話題・本題に戻る」という意味で使われていると分かります。

volver a + 不定詞

Volver + a + 不定詞で『再び〜する』という意味になります。直訳すると「〜することに戻る」です。

Escribiré en la agenda el error que cometo, no sea que vuelva a hacer lo mismo.
再び同じことをするといけないから、自分のミスを手帳に書くよ。

解説
例文中は後半部分にvolverがいます。

『no sea que + 接続法』は、条件「〜するといけないから」という意味です。もし、主文が過去時制の場合は、seaの代わりにfueraを使い「〜するといけなかったから」という意味になります。

接続法現在vuelvaの後ろには a hacer (a + 不定詞)となっているので、ここでのvolverは「再び〜する」として使われています。hacer lo mismoで「同じことをする」です。

volverse atrás

No podemos volvernos atrás por que ya todo estuvo decidido.
私たちは引き返せないよ、もう全部決まったから。

volverse 用法の番外編です。volverse + atrás で「後戻りする/前言を撤回する」熟語表現として覚えてしまうといいかもれません。

まとめ

記事の内容をまとめます。

以上です。Volver の表現を覚えて、日常生活でどんどん使ってみましょう。

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