- スペイン語のリスニング力を向上させたいと考えている人
- 何をシャドーイングすればいいか分からない人
- シャドーイングの効果を知りたい人
- シャドーイングの方法を知りたい人
シャドーイングは語学習得のための学習方法の一つです。ここでは、シャドーイングの効果と具体的な方法を紹介します。
筆者は学習し始めの頃は参考書のCD音源を、そのあとはPodcastの音源をシャドーイングに用いています。
シャドーイングの効果
シャドーイングとは、聞こえてきた音のあとを追いかけるように発音する練習方法の一つです。
『聞く』ことをしながら『話す』ことをしますので、難易度は少し高めです。
初心者も正しくポイントを押さえれば、練習できます。難しくてもその効果は絶大です。
シャドーイングをやってみて実感した効果は次の4つです。
1. リスニング力アップ
シャドーイングをやる一番のメリットはリスニング力が身につくことです。
音を真似て、聞こえたように発話するので、正確に音が聞こえていないとシャドーイングできません。
続けることで、嫌でも音が聞き取れるようになります。
2. スピーキング力アップ
ネイティブのスペイン語を、正確に真似して話すことで確実にスピーキング力が向上できます。
正しい発音・アクセントが身に付くだけでなく、正しい休止の取り方(どこで呼吸をするか)も習得できます。
そのネイティブ独特の話し方やアクセントを学ぶことができます。
これは音読練習では得られない効果でしょう。
関連 音読はスペイン語習得に最良な学習方法【音読のやり方も丁寧に解説】
3. フレーズを暗記できる
ネイティブがよく使うフレーズを何度もシャドーイングすることで、口が勝手にフレーズを暗記してくれます。
インプットと同時にアウトプットもしているので、フレーズの定着率は高いと思います。
単語帳や辞書などを読んで知ったフレーズも使ってみないとなかなか覚えられませんよね。
4. 自分の弱点把握
シャドーイングをしていると、どうしてもうまく真似ることができない箇所が出てきます。
例えば「あれ?うまく喋れない部分があるなぁ」と感じたら、そこが自分の足りない部分です。
うまく発音できない単語があれば、その単語は習得できていないということになります。
言い換えれば、自分の弱点を把握することができるわけです。
rr の発音やciudadのようなdで終わる単語の発音など、正しく真似れているか確認することができます。
シャドーイングの方法
筆者が実際に行なっているシャドーイングの方法を紹介します。
筆者はPodcastの音源をシャドーイングに活用しています。
基本的には次の4ステップです。
- スクリプトを見ずに聞こえてきた音をただ真似て発音
- スクリプトを見ながら、音源を真似て発音
- スクリプトを見ずに、再度音源を真似て発音
- 単語やフレーズを調べる
何度も繰り返すことは効果的なのは当たり前ですが、筆者は日常にうまく組み込めて、継続できるようにしています。
1回目からリスニングではなく、いきなりシャドーイングです。
初見の音源に対してどのくらいついていけるか、理解できるかを把握するためです。
1回目は途中で聞き取れないところが出てきてしまいますが、気にせず進めましょう。
筆者の場合は、iPadもしくは iPhoneで音源(Podcast)を流しています。
1回目は文全体を捉えることは難しいですが、聞こえてきた単語やフレーズに集中してとにかく真似てみましょう。
スクリプトを確認しながら、シャドーイングします。
1回目に聞き取れないところに注目しながら『なるほど、そう言っていたのか』となればいいです。
ここで聞き取れない単語や分からない単語を調べるのはダメです。
分からないと調べたくなりますが、時間がかかってしょうがないので、グッと堪えましょう。
理解よりも、発話できることを優先します。
スクリプトをダウンロードして、iPadの『ファイル』アプリにて表示させて使用しています。
1回目のシャドーイングとの比較をします。
1回目よりどのくらいシャドーイングできるようになったかを確認することで、成長を実感しましょう。
自分の発音やアクセント、呼吸などに意識を向けてみましょう。
3回〜5回程度シャドーイングすると、ある程度スラスラ発話することができます。
その状態になったら、最後に「読めるけど意味が掴めない単語」を辞書で調べます。
何度も繰り返し練習することで、意味が分からなかった単語も「おそらくこういう意味だろう」と推測できます。
それでも意味が掴めない単語やフレーズは意味を調べましょう。
分からない単語だらけの場合は、レベルが合っていない可能性があるので別の教材を探しましょう。
シャドーイングおすすめ教材
シャドーイングは難易度が高めの学習方法になります。そのため、自分のレベルに合った教材を選ぶことが大事になってきます。
教材を選ぶポイントは次の2つ。
- スクリプトが確認できるもの
- 音源の時間を把握
スクリプトが確認できるもの
シャドーイングに適している素材はスクリプトが確認できるものです。
何度もシャドーイングをする上で、自分の間違いや弱点に気づき、修正するためにはスクリプトが必要になってきます。
ただ単に聞こえてきた音を真似るだけでは不十分です。というより、間違いに気づけないので習得に時間がかかります。
音源が付属している参考書もしくはスクリプトを公開しているPodcastが有効的です。
音源の時間を把握
「どのくらいの時間シャドーイングするか」も重要です。スペイン語初心者の方が長い音源のシャドーイングをするのは大変です。
自分のレベルに応じて音源を選びましょう。
DELEやSIELEなどMCERのレベルにおいて、音源が何分なのかを考えるといいでしょう。
関連 外国語のレベル•習熟度を測るMCERとは【CEFRのスペイン語版】
MCERのレベル | シャドーイング時間(目安) |
---|---|
A1, A2 | 1分 |
B1, B2 | 5分 |
C1, C2 | 10分以上 |
上記の2点を踏まえて、筆者がおすすめするシャドーイング教材は以下の通りです。
\おすすめシャドーイング教材/
- 会話形式の短文で練習できる
- Podcastでも音源が手に入る
DELEの問題集に出てくるリスニング音源とスクリプトを使って、シャドーイング練習はできます。
Podcastに関しては、他にもおすすめはたくさんあるので、自分の好みのものを探してみてください。
まとめ
記事の内容をまとめます。
筆者は、語学習得に重要なのは『音読』することだと思っています。
関連 音読はスペイン語習得に最良な学習方法【音読のやり方も丁寧に解説】
スペイン語を学ぶ目的にもよりますが、大多数の人は『スペイン語で会話できるようになること』を目指しているはずです。
それならば、スペイン語を発する機会を作ることです。
『読む』、『聴く』ことを別々にやらず(もちろんそれも重要です)、『聴いて話して、時々読む』ことをするシャドーイングを学習方法に取り入れてみましょう。
百聞は一見にしかずです。実際にやってみましょう!
以上です。スペイン語学習に少しでも役に立てば嬉しいです。