スペイン語で「pero」: 対比と強調の表現

pero(ペロ)は、前の内容に対して異なる内容や補足を続ける接続詞です。日本語では「しかし」「でも」「〜だが」「〜けれど」と訳せます。

peroは「主語と述語の間に置く語」ではありません。対立・修正する2つ目の要素の前に置くと考えるのが正確です。

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peroの基本:A, pero B

基本形はA, pero Bです。Bには、Aから予想される内容と異なることや、Aを限定することを置きます。

  • Quiero ir, pero no puedo.(行きたいですが、行けません)
  • Es caro, pero necesario.(高いですが、必要です)
  • Me gusta el café, pero prefiero el té.(コーヒーは好きですが、紅茶のほうが好きです)
  • Estudié mucho, pero el examen fue difícil.(たくさん勉強しましたが、試験は難しかったです)

peroを置く位置

peroは、対比する2つ目の語句や節の前に置きます。

  • Es pequeño pero cómodo.(小さいですが快適です)
  • Habla despacio pero claramente.(ゆっくりですが、はっきり話します)
  • Trabaja mucho, pero gana poco.(彼・彼女はよく働きますが、収入は少ないです)

同じ名詞や動詞にかかる短い語句を結ぶ場合は、pequeño pero cómodoのようにコンマを置かないのが基本です。独立した節を結ぶ場合は、peroの前にコンマを置きます。

文頭のpero:驚きや反論を強める

peroは文頭にも置けます。前の発言や状況を受けて、驚き、反論、強い疑問などを表します。

  • Pero ¿qué haces?(でも、何をしているのですか?)
  • Pero eso no es verdad.(しかし、それは本当ではありません)
  • ¡Pero qué sorpresa!(なんという驚きでしょう!)

この用法が、タイトルにある「強調」に当たります。単なる文中の対比とは、発話の調子が異なります。

peroとsinoの違い

peroは前の内容と異なる内容を追加します。sinoは、否定された語を別の語に訂正・置換します。

  • No es barato, pero es bueno.(安くはありませんが、よいものです)
  • No quiero té, sino café.(紅茶ではなく、コーヒーが欲しいです)
  • No estudia, sino que trabaja.(勉強しているのではなく、働いています)

否定文の後だから必ずsinoになるわけではありません。「否定した内容を訂正する」のか、「別の対照的な事実を加える」のかで選びます。動詞を含む節で訂正する場合は、sino queを使います。

pero síで肯定を強める

前の内容を否定した後、別の点を肯定して強めるときはpero síが使えます。

  • No es grande, pero sí cómodo.(大きくはありませんが、快適ではあります)
  • No vino Juan, pero sí María.(フアンは来ませんでしたが、マリアは来ました)

pero・aunque・sin embargoの違い

pero

対立する語句や節を直接つなぎます。

  • Está cansado, pero sigue trabajando.(疲れていますが、働き続けています)

aunque

「〜にもかかわらず」「〜だけれど」という譲歩の節を導きます。節の前にも後ろにも置けます。

  • Aunque está cansado, sigue trabajando.(疲れているのに、働き続けています)

sin embargo

文と文の論理関係を示す「しかしながら」です。文頭や文中に比較的自由に置け、通常はコンマなどで区切ります。

  • Está cansado. Sin embargo, sigue trabajando.(疲れています。しかし、働き続けています)

sin embargoaunqueは、peroから派生した語ではありません。関連する逆接・譲歩表現として、それぞれの文法上の役割を分けて覚えます。

コンマでよくある間違い

  • × Quiero ir pero no puedo. → ○ Quiero ir, pero no puedo.:独立した節を結ぶときはperoの前にコンマを置きます。
  • × Quiero ir, pero, no puedo. → ○ Quiero ir, pero no puedo.:通常、peroの直後にコンマは置きません。
  • × Es pequeño, pero cómodo. → ○ Es pequeño pero cómodo.:同じ主語の短い形容詞を結ぶ場合は、通常コンマを置きません。
  • × No quiero té, pero café. → ○ No quiero té, sino café.:否定した語を別の語へ訂正するときはsinoです。

まとめ

peroは、前の内容に異なる内容や限定を加える接続詞です。対比する2つ目の要素の前に置き、独立した節を結ぶときは通常その前にコンマを置きます。否定した語を訂正するsino、譲歩節を作るaunque、文をつなぐsin embargoとの役割も区別しましょう。

意味と使い分けは、RAEのpero項目RAE『Diccionario panhispánico de dudas』のsino項目RAEのsino / si no解説を確認して作成しました。

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