「楽にスペイン語を習得できる方法なんてない」と言われます。確かに、語学が堪能な人ほど地道な努力を続けています。
しかし、語学習得を目指す人が忘れてはいけないことは、「語学そのものを楽しむこと」だと思います。
「ドラマでスペイン語を学ぶ」ではなく「スペイン語でドラマを楽しむ」ことです。
Apple TV+で初のスペイン語ドラマ”Now and Then”が2022年5月20日に配信開始します。こちらも要チェックです!
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【比較一覧】スペイン語ドラマおすすめ6つ比較
タイトル | ジャンル | シーズン エピソード | おすすめ度 | 視聴可能 |
---|---|---|---|---|
La casa de papel | サスペンス、愛 友情、スリル | 全5シーズン 48エピソード | Netflix | |
Las chicas del cable | 友情、愛 社会、家族 | 全5シーズン 42エピソード | Netflix | |
El Cid | 戦争、愛 友情、宗教 | 現在2シーズン 10エピソード | Amazon prime video | |
El tiempo entre costuras | 社会、愛 友情、陰謀 | 1シーズン 17エピソード | Amazon prime video | |
¿Quién mató a Sara? | サスペンス ミステリー、裏切り | 3シーズン 26エピソード | Netflix | |
Alta mar | サスペンス ミステリー | 3シーズン 22エピソード | Netflix |
1. La casa de papel(ペーパー・ハウス)
概要
8人組の強盗団が、人質を取ってスペインの造幣局に立てこもった。首謀者は、計画を進めるためには警察すら手玉に取る。空前絶後の強盗事件の果てに待つものとは?
公式サイトより
- ジャンル:サスペンス、愛、友情、スリル
- シーズン数:5(完結)
- エピソード数:48
- 国:スペイン
- 視聴可能:Netflix
- おすすめ度:
スペイン語学習者はこのドラマは外せないでしょう。
舞台はスペインのマドリード。主人公セルヒオ(教授)率いる強盗団が史上最大の強盗を試みる物語。「人質を傷つけず、殺さない」というルールのもと実行される一風変わった強盗とは?
La casa de papelの名前の由来は、紙幣を印刷する場所である「スペインの王立造幣局」が舞台となっていることから来ています。
「Profesor」と呼ばれる教授セルヒオは完璧主義で緻密な計画のもと実行される強盗ですが、やはり想定外の出来事が次々と起こります。それらに対するセルヒオの機転のきく対応に毎度ハラハラ、ワクワクさせられます。
強盗団のメンバーはそれぞれ都市名が与えられ、作中では、個々の過去背景などが語られるなど、どの登場人物にも感情移入しやすい。
「なんやこいつ…嫌なやつやな」と思うキャラクターにだんだん惹き込まれていきます。
肝心の内容ですが、ドラマの展開が全く読めず、シリーズの最後までワクワクさせてくれる作品です。
La casa de papel は大きく2つのパートに分けられます。スペイン王立造幣局編(シーズン1,2)とスペイン銀行編(シーズン3,4,5)です。
個人的には、最後の終わり方が最高に好きなので全部見て欲しいところですが、長いと感じる人は、まずはシーズン2まで視聴することをオススメします。
もともとシーズン2までで終了予定だったのが、人気が出過ぎて、予算がめっちゃついて第2パートの作成が決まったとか。
作中の挿入歌も豪華です。印象的なシーンで流れる曲によってドラマを盛り上げてくれます。作業BGMとしても最高。
ちなみに、強盗団がつけている特徴的なマスクは、スペインの画家サルバドール・ダリをモチーフになっています。
また、サッカーブラジル代表のネイマール選手もゲスト出演しているので、ネイマールファンにも堪らないです。ぜひ探してみてください。
2. Las chicas del cable(ケーブル・ガールズ)
概要
1920年代のマドリード。国営電話会社で働く4人の女性交換手は、通信革命の中で咲く美しき花。最先端の職場は、恋が芽生える一方で嫉妬の炎が燃える女の戦場。
公式サイトより
- ジャンル:友情、愛、社会、家族
- シリーズ数:5(完結)
- エピソード数:42
- 国:スペイン
- 視聴可能:Netflix
- おすすめ度:
舞台は第1時世界大戦後のスペイン、マドリードにある国営電話会社。当時、電話の女性交換手(Operadora)は女性にとっての花形の職業。
主人公のアルバは追われる身から、名前をリディアと変えこの会社に潜入し、資産の強奪を図ろうとしていた。そこで出会った3人の交換手と幼き頃に逸れた最愛の人との再会によってアルバの人生が大きく変わる。
見始めた当初は「Operadoraの恋愛ものかな」と思って見始めましたが、とんでもなかった。
1920年代スペインでは女性格差が大きく、女性の権利獲得に向けた運動「フェミニズム」要素もあって、世界史を深く学びたくなるような作品です。
シーズンが進むごとにスペイン内戦なども絡んできますが、当時の厳しい時代に負けずに、たくましく生き抜く女性たちを描いていて、非常に惹き込まれる内容でした。
恋愛ものだと思って見始めてごめんなさいって感じです。
信頼できる友人たちに出会ったことで変わっていったアルバと、その女性陣がそれぞれの夢を諦めず闘い続ける姿勢にグッときました。
カルメンとの抗争も面白い。本当にしぶとい。
各エピソードの終わりに驚きの事実が出てくるので、次の話が気になって仕方ないです。制作陣の術中にハマってしまいました。
シリーズの終わり方に賛否あるようですが、筆者の意見としては「素晴らしくかっこいい終わり方」だったと思います。
途中で終わるのはもったいないドラマです。ぜひ最終話まで観ましょう!
3. El Cid(エル・シッド)
概要
ビバル出身のルイ・ディアスは主人サンチョに忠実に仕える若き従士である。サンチョは、レオン王国とカスティーリャ王国の未来の王だ。剣に関して天賦の才能を持っていたルイは、宮廷のトップへと登り詰める一方で、国王を打倒しようとする陰謀に巻き込まれていく。キリスト教国とイスラム教国でおびただしい血が流され、苦しみと死がまん延していく。
(公式サイトより)
- ジャンル:戦争、愛、友情、宗教
- シーズン数:2(未完結)
- エピソード数:10
- 国:スペイン
- 視聴可能:Amazon prime video
- おすすめ度:
11世紀のイベリア半島でのレコンキスタ(キリスト教国家による再征服)が舞台のドラマです。主人公のルイが従士から一国の貴族に成り上がっていく物語。
漫画「キングダム」が好きな人は、主人公が成長していく感じがハマると思います。
また、現在(2022/01時点)ではシーズン2まで配信されており、エピソードもそれぞれ五話ずつとそこまで長くありません。
シリーズ内のエピソード数が少ない分サクッと観れますが、1話1話に争い・陰謀・愛などがぎゅっと詰まっているので目が離せません。
実話を基にした歴史ものなので、ファンタジー感は一切ありません。
逆に、8世紀から15世紀までのレコンキスタによって、どのように現スペインが成立していったのかをドラマを通じて知れるので非常に面白い作品だと思います。
また、現代ドラマシリーズに比べて、このような歴史ものはスペイン語が聴きやすいと感じます。
スペイン語初心者でも単語・フレーズは拾いやすいと思います。
シーズン3以降、これからどうなっていくのか楽しみです。
4. El tiempo de costura(情熱のシーラ)
概要
1934年から第二次世界大戦時の混沌としたマドリッド、エキゾチックで国際色豊かなモロッコ、そして隣国のポルトガルを舞台に、愛、陰謀、裏切り、友情時代に翻弄されながらもたくましく生きた女性を描く物語。
(公式サイトより)
- ジャンル:社会、愛、友情、陰謀
- シーズン数:1(完結)
- エピソード数:17
- 国:スペイン、モロッコ、ポルトガル
- 視聴可能:Amazon prime video
- おすすめ度:
20世紀初期の第2次世界大戦時のスペイン、モロッコ、ポルトガルが舞台。
幼少期から仕立て屋の娘として育てられ、優れた洋裁技術を身につけた主人公シーラが第2次世界大戦時に様々な決断を迫られ、奮闘する物語。
邦題が「情熱のシーラ」ってなっていますが、ただの恋愛ドラマではないです。
最初の1、2話だけだと、「スペインからモロッコに移って針り子さんとして成功する恋愛ドラマ」かと思い、少し飽きてしまう人もいるかもしれません。
9話ぐらいから舞台がモロッコからスペイン、ポルトガルに移っていくのですが、そこから展開が変わって、さらに面白くなっていきます。
特に後半では、シーラの行方はどうなってしまうのかドキドキしながら楽しめます。
もともとはAmazon originalシリーズではなく、スペインのAntena3のドラマシリーズが再編されて、今の形(エピソード数17)になっています。
「情熱のシーラ」の原作は、様々な国の言語に翻訳されて、世界中でも大人気です。
>> 原作「El tiempo entre costuras」はこちら
20世紀のマドリードやモロッコ、ポルトガルの当時の風情や衣装なども見どころです。
作中に出てくるイギリス人のスペイン語での演技を観て、スペイン語学習者として励まされるものがあります。
2023/2/21時点で利用できません。
5. ¿Quién mató a Sara?(そしてサラは殺された)
概要
妹サラを殺害し、自分にぬれ衣を着せた者たちへの報復を心に誓ったアレックス。だが真犯人を追う彼の行く手には、想像をはるかに超える真実が待ち受けていた。
(公式サイトより)
- ジャンル:サスペンス、ミステリー、裏切り
- シーズン数:3(完結)
- エピソード数:26
- 国:メキシコ
- 視聴可能:Netflix
- おすすめ度:
作品の中心舞台となるのは、主人公アレックスの妹サラが殺害されたラスカノ家の別荘。自分に濡れ衣を着せた者たちによって、18年の刑務所生活を送った主人公アレックスが出所するところから物語が始まる。
主人公が妹を殺害した者たちにただ復讐をしていく爽快ドラマかと思いきや、そんな単純なものではなく、次第に明らかになる事実によって、登場人物全員が怪しく見えてきます。
登場人物はわりと限定されていますが、事件が起こった18年前と18年後の現在において、それぞれ誰が誰?となるかもしれません。
登場人物それぞれの関係性を把握するのが少し大変かも。
「で、結局サラを殺害したのは誰?」という唯一の問いだけで作品が展開されるので、観る人によっては少し間延びしている感じを受けるかもしれません。
犯罪ミステリーものとしては、アレックス、ラスカノ家やクララ姉妹など、それぞれの思惑が絡み合い、複雑な伏線が張り巡らされているので、解決に至る期待を考えると非常に面白い作品です。
現在シーズン2まであり、依然として事件の黒幕が分かっていません。シーズン3では、多くの伏線が見事に回収され、納得の終わり方になることを期待します。
¿Quién mató a Sara? はメキシコのドラマなので、当然作中はメキシコのスペイン語です。メキシコ特有のスラング・表現が出てきて、スペイン語学習者としては興味深いものがあります。
また、メキシコドラマといえばLGBTみたいなところがありますが、その点もしっかり描かれています。
6. Alta mar(アルタマール・公海の殺人)
概要
1940年代、スペインからブラジルへ向かう豪華客船で次々と発生する不可解な死。うそと秘密が渦巻く船内で、2人の姉妹は忌まわしき家族の真実を知ってしまう。
(公式サイトより)
- ジャンル:サスペンス、ミステリー
- シーズン数:3(未完結)
- エピソード数:22
- 国:スペイン
- 視聴可能:Netflix
- おすすめ度:
舞台はスペインからブラジルへと向かう豪華客船。航海中に起こる不可解な事件や旅客客船の持つ秘密を解明すべく挑んだ2人の姉妹の物語。
スペインのミステリー映画といえば「El cuerpo(ロスト・ボディ)」が有名ですが、ミステリードラマといえば、この Alta mar をオススメしたいです。
豪華客船のミステリーものなので、好みが分かれるかもしれませんが、最後まで結末が予想できないので見応えはあります。
「この人が犯人に違いない」という予想が何度も覆されます。
サスペンスものですが割とテンポがよく、少しずつ新事実が判明していくので、登場人物みんなが怪しく見えてきます。
そのため、筆者はなんか気づいたら気になって最後まで観ていたという状況になりました。時間がある時にゆっくり観たいところでしょう。
現在シーズン3まで出ていますが、シーズン4まで予定されており、作品としては2つのパートに分けられそうです。
豪華客船幽霊編(シーズン1,2)と豪華客船ウイルス編(シーズン3,4)です。
シーズン2までは各エピソードが8しかないので、どんなドラマか観たい方はまずは豪華客船幽霊編の視聴をオススメします。
まとめ
記事の内容をまとめます。
以上です。ここまで読んでいただきありがとうございました。