- SIELEの点数はどのように決まるのかを知りたい人
- 特に、作文試験と口頭試験ではどんな風に採点が行われるのか知りたい人
SIELEはDELEとは違って、受験後に点数がもらえます。
筆者は2020年に受験したSIELEで616点でした。
その点数はどのように採点されているのでしょうか。採点方法を知っていれば、試験対策もどの方向に向かえばいいか分かるでしょう。
この記事はSIELE公式が発表しているGuíaを元に作成しています。
SIELEの問題についてはこれで準備OK!SIELEの試験問題を徹底解説にてまとめてありますので、試験内容を知りたい人は合わせてご覧ください。
SIELEの点数とレベル

まずSIELEは4つの試験の合計点は出ますが、MCERが判定はされません。各試験では得点表が定められており、それぞれどのレベルなのか分かります。

例えば、上の図のように合計点775点、読解「225点」リスニング「200点」作文「170点」口頭「160点」と採点されます。
4つの各 Prueba が何点取ることでどのレベルに達することができるかを見ておきましょう。
レベル | A1 | A2 | B1 | B2 | C1 |
---|---|---|---|---|---|
Comprensión de lectura 【読解】 | 33 – 65.99 | 66 – 117.99 | 118 – 177.99 | 178 – 216.99 | 217 – 250 |
Comprensión auditiva 【リスニング】 | 33 – 65.99 | 66 – 111.99 | 112 – 163.99 | 164 – 210.99 | 211 – 250 |
Expresión e interacción escritas 【作文】 | 34 – 68.99 | 69 – 103.99 | 104 – 166.99 | 167 – 214.99 | 215 – 250 |
Expresión e interacción orales 【口頭】 | 40 – 75.99 | 76 – 124.99 | 125 – 175.99 | 176 – 214.99 | 215 – 250 |
ざっくり見ていくと、5割〜6割取るとB1ということ。半分以下ならA1, A2。7割〜8割ならB2。C1取りたいなら、9割近く得点する必要があります。
先ほど例に挙げた人なら、読解はC1、リスニング・作文はB2、口頭はB1ということになります。
SIELEでの採点方法

SIELEの採点方法は2種類あります。自動的に採点されるものと試験官による採点の2つです。公式Guíaには以下のように記載があります。
- 読解試験とリスニング試験は自動で採点
- 作文試験と口頭試験は人間が手作業で採点
読解とリスニングの採点
読解試験とリスニング試験の点数の計算は以下のようにやります。

つまり、
(自分が正解した問題数÷問題数)×250=自分の得点
ということです。全部で何問正解したのか、その割合を250点換算するということです。
SIELEの試験は、進むにつれて難しくなっていきますが、1問1問の重みは同じです。難しいから配点が高いということはありません。
例)読解試験
読解試験で全38問中、20問正解した場合
(20÷38)×250=131.5 ≒132点
*Guíaに記載はありませんが、おそらく小数点第1位で四捨五入されます。
この人の読解能力はB1ということになります。
例)リスニング試験
リスニング試験で全38問中、30問正解した場合
(30÷38)×250=197.3 ≒197点
この人のリスニング能力はB2ということになります。
作文と口頭の採点
- 評価項目の数は、作文試験では4つ。口頭試験では2つ。
- それぞれの評価項目は0〜5点で採点される。
作文試験と口頭試験の採点方法は、少し複雑になります。これらの試験は採点者による手作業の採点になりますが、この時『評価基準』を用いて採点されます。
作文試験であれば、上の4つの評価項目にそれぞれ0〜5点の点数が付きます。
1点不明な点は、採点者が何人いるか分からないことです。公式Guía には以下のように記載があります。
Los calificadores asignan una puntuación entre 0 y 5 para cada categoría de las escalas. Después de aplicar la ponderación correspondiente a cada puntuación, se obtiene la nota definitiva en una escala 0-250 para cada prueba.
Guía, p.46
Los calificadores とあるので、複数人いることは分かります。DELEの場合は、採点者が2人いますので、SIELEも同じであると考えるのが自然でしょう。
採点者が2人いると仮定して、具体的な採点方法を見ていきましょう。
例) 作文試験
評価項目 | 採点者A | 採点者B | ||
Tarea1 | Tarea2 | Tarea1 | Tarea2 | |
① 論理の一貫性 | 4 | 4 | 3 | 3 |
② 正確性 | 4 | 3 | 3 | 3 |
③ 語彙力 | 3 | 3 | 3 | 3 |
④ Tareaの実行性 | 5 | 4 | 4 | 4 |
平均 | 4 | 3.5 | 3.25 | 3.25 |
合計 | 7.5 | 6.5 | ||
A,Bの平均 | 7.0 |
上の表より、2人の採点者によってTarea1とTarea2の合計の平均が出ました。あとは

に当てはめます。分母のN˚ Ítems de la prueba は『問題数』のことを指しますが、ここでは最大得点と読み替えます。Tarea1,2ともに最大5点取れますので、合計10点満点ということです。つまり、
(7.0÷10)×250=175点
この人の作文能力はB2ということになります。
口頭試験についても同様に採点されます。評価項目が2つになるだけですね。
まとめ
記事の内容をまとめます。
なんとなく『SIELEでB2を取る!』とか『聴解・口頭はB1まで行きたい』などと考えながら、勉強に望んでいるだけでなくて、具体的に数値化して客観的に考えて行きましょう。
目標到達には、何点必要で、どの程度解けている必要があるのかを理解する。それを知るためには、試験の評価のされ方を知っておくことが重要です。
今回参考にした公式GuíaはSIELE公式サイトにて取得できますので、ご自身で確認したい場合はご覧ください。