『【スペイン語】単語帳は必要か?その意味と本質を考える』でも、筆者は「単語帳は初心者向けの教材だ」と主張しています。
ある程度、学習が進めば単語帳を使う必要はなくなるので、本記事では主に、スペイン語学習を始めたばかりの初心者のために、単語帳を使う上で重要なルールの説明と、単語帳を使った学習方法の提案をします。
もし、まだ単語帳を持っていないくて、どんな単語帳を買うべきか迷っているのであれば、下記の記事も合わせて読んでみてください。
関連 【初心者向け】スペイン語おすすめ単語帳3選比較
この記事では、初心者時代に使用していた単語帳いちばんはじめのスペイン語単語を用いた学習方法を紹介しますが、考え方はどの単語帳にも通じると思います。
単語帳学習のルール

単語帳学習の究極の目標は『単語の意味が覚えること』と『正しい発音を覚えること』です。つまり、単語を見ただけで意味がパッと浮かんできて、正しく発音できればそれで良いわけです。
では、そのために何をすべきか。キーワードは2つ『反復』と『スピード』です。
1. 反復
一発で覚えられちゃう超人的な人は除いて、基本的には『反復』をすべきです。
何度もその単語に触れることで、気づいたら覚えているという状態を目指します。だから「単語が覚えられない」と悩んでいるなら、「人間そんなもんだ」と割り切って、「じゃあ3回やったら覚えるかな?」と実験するくらいの気持ちでいましょう。
ただ、そうはいっても、毎日繰り返すことほど難しいものはありません。まだまだ不慣れなことを習慣化することにはものすごく大きなエネルギーが必要だからです。
そのために、自分の進捗や成果を可視化する、見てわかるようにすることが重要です。継続的に学習するには『自分のモチベーションをいかに保つか』を考えないといけません。

筆者の場合は、「自分はこれだけやったんだ」と自己満足できるように単語帳に記録をつけるようにしました(写真参照)。それが次の2つ目のルールになります。
2. 記録
具体的には、単語帳を1周もしくは1セクションやるのにどのくらい時間がかかるのかを測って書き込むということをしました。時間を測ることで、前回の自分との競うこともできますし、その結果を数字として残すことで、客観的に自分の成長を見ることができます。

『スピード感を持ってやる』のが大事です。
「なんか時間を掛けたわりに、まだ1章しか終わってないし、全部覚えられているかと言われればそうでもないし、、、ゴニョゴニョ…」なんて現象に陥っていたら、大変です。
細かいところは抜きにして、スピードを意識しながら単語帳を回すことが大切です。
『全部は覚えていないけど、とにかく単語帳を1周できた』という事実は、学習のモチベーションアップに繋がります。
ポイント スピード感を持って、時間を測りながら、何度も繰り返す
単語帳の使い方

単語帳を使う上でのルールを確認できたところで、具体的に単語帳をどのように使っていくのが良いのかを見ていきます。
- 1週目発音チェックと意味確認
正しく発音して、日本語訳を見る
- 2週目以降単語発音と定着確認
スペイン語の単語を正しく発音する
意味が思い浮かばない単語はチェックをつける
難しく考えずに大きく2ステップで進めていきます。
1. 発音チェックと意味確認
- 1週目発音チェックと意味確認
正しく発音して、日本語訳を見る
- 2週目以降単語発音と定着確認
スペイン語の単語を正しく発音する
意味が思い浮かばない単語はチェックをつける
1週目は2週目以降の準備という位置付けです。2周目以降で定着を図ります。1週目では、知らない単語がほとんどの状態だと思うので、
発音記号を見ながら正しく発音して、日本語訳を見る
ということをしていきます。
1週目は「単語を覚えないと」という意識を捨ててください。意味を眺めるくらいでいいです。何となく「へぇ、こんな単語があるんだ」、「あ〜なんか聞いたことあるなぁ」くらいで、うっすら記憶に残っていればいいです。

このパートは特にスピードが重要です。
単語学習で一番怖いのは、1週せずに途中で終わってしまうことです。途中で終わってしまうと、そこから重たい腰を上げて単語帳に向かうのが難しくなります。特に語学を始めたばかりの時は「三日坊主で終わってしまわないか」不安ですからね。
ですので、この1週では『全て覚えられていないけれど、とりあえず1冊1週目が終わった』という成果を作りましょう。この結果が次に学習に向かうための原動力となります。
一気に1冊分やるのが難しい人は、章ごとでいいでしょう。その場合も、1週間で1週を完了できるペースで進めましょう。
2. 単語発音と定着確認
- 1週目発音チェックと意味確認
正しく発音して、日本語訳を見る
- 2週目以降単語発音と定着確認
スペイン語の単語を正しく発音する
意味が思い浮かばない単語はチェックをつける

2週目からは定着を目的として進めていきます。
2週目以降では、スペイン語だけをただひたすらに正確に音読していきます。この時、単語の意味が浮かんでくる、もしくはイメージができたら次に進みます。
すぐに出てこないなら、単語の隣に ✔︎ する(自分が忘れていたことを視覚化するため)。1単語音読したら、どんどん次の単語に移って行きます。

パッと意味が浮かんでこないのは覚えていないってことです。
ポイントは、リズムよく進めていくことです。どうせ一回で覚えられないのですから、「あ〜これの意味何だっけ〜」と悩んでも時間の無駄です。パッと意味が浮かんでこなければ定着していませんから、単語の横に ✔︎ して、どんどん次に行きましょう。
音読の際に注意しないといけないのは、アクセント L と R の発音の違いです。正確に発音する自信がない内は、発音記号を確認しながら進めていくのでもいいと思います。
ただし、ここでも時間は測っているままです。「最初はこんなに時間がかかったんだなぁ」と懐かしく思えます。それでも発音が分からない単語については付属のCDで確認するといいでしょう。
単語帳学習のメリット

この方法のメリットは大きく分けて3つあります。個人差はあると思いますが、筆者が実感したのは以下の3つです。
1. 基礎単語の定着
1パート19分かかっていた(それだけ正しい発音と意味の確認に手間取っていた)のが、繰り返すうちに1パート4分を切ったりできるようになりました。
単語を読んだときにパッと意味が浮かぶようになったということです。これは、時間を測ったことで目に見えて成長しているのが実感できました。
2. 発音の向上
この方法で単語帳を20週以上して、発音が良くなりました(自己評価)。単語を覚えるというよりも正しく発音することに注力したので、この結果になったのだと思います。
3. 学習の習慣化
ある程度スピード感を持って単語帳をこなすことによって、学習の習慣化ができました。どうしても単語帳を持つと「全部覚えないと」という気持ちになってしまいますが、その不安を取っ払いましょう。
「今日もやり切った」という体験が「明日もやろう」につながるのです。
まとめ
今回の記事をまとめます。
スペイン語初心者だろうが、中級者だろうが『語彙不足』を感じることはよくあります。
語彙力をどうやって伸ばすかについては、一つヒントになりそうな学習方法が『音読法』です。いちばんはじめの音読”スラ読み”【音読の進め方】でも解説していますが、素材を選ぶ際は下記の基準を目安にするといいでしょう。
今回紹介した単語帳を用いた学習方法も「単語を発音する」という点で『音読』をしています。
学習が進んで、できるようになってきたなぁと感じたら、いちばんはじめの音読”スラ読み”【音読の進め方】も参考にしてみてください。
記事内で紹介していた単語帳は『いちばんはじめのスペイン語単語 東進ブックス』です。
以上です。この記事が少しでも役に立てば嬉しいです。
\閲覧ありがとうございます/
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コメント失礼します。とても参考になります!^^
hana様
コメントありがとうございます。参考になったみたいでよかったです。
スペイン語の勉強楽しみましょう♪