- 綺麗なスペイン語を話したい人
- 発音の理解を深めたい人
スペイン語を勉強していれば、誰しもが「綺麗なスペイン語」を話したいと考えますよね。日本人にとって、スペイン語は英語よりも発音しやすいと言われているけれど、正しく発音できていますか。
カタカナで日本語のままスペイン語を発音しても正しく発音できているとは限りません。
今回は『bの発音』について考えていきます。
「El banco」と「Un banco」の『b』の発音が厳密には違うことを知っていますか。
bには2種類の子音[b]と[β]がある
「El banco」と「Un banco」の『b』の発音は厳密には違います。筆者もはじめてこれを知った時に、スペイン語の奥深さを感じました。
bの綴り字には以下のものがあります。
Ba, Be, Bi, Bo, Bu
上の綴り字は「バベビボブ」と日本語読みすることができます。それでbの発音の基本はおしまいです。ですが、ちょっと待ってください。
閉鎖音[b]
閉鎖音[b]の発音の仕方
これは先ほど日本語読みした「バビブベボ」と考えていいです。
- 口を完全に閉じた状態から「バベビボブ」
- 声帯が振動させる
Un bancoの音源で確認してみてください。
摩擦音[β]
摩擦音[β]の発音の仕方
摩擦音[β]は、先ほどの閉鎖音[b]とは発音が少し異なります。「ヴァヴェヴィヴォヴ」のイメージ。
- 口を完全に閉じず、少しだけ隙間を作り、その隙間から声を出すイメージ
2つの[b]と[β]の違いは、口を閉じるか、隙間を少し作って発音するかです。
[b]と[β]の発音ルール【4つ】
どんなときに[b]と[β]をそれぞれ発音するのかを見ていきます。次のルールに従えば、bの発音[b]と[β]は完璧です。
1:単語の先頭は[b]
banco や bueno のように単語の先頭に来るときは、[b]で発音します。口を閉じた状態から始めると考えればいいでしょう。
2:m,n の後では[b]
例えば、「también」はmの後にbがあるので、いったん口を閉じで閉鎖音[b]。「hombre」も同じ。他にも不定冠詞を伴った「un banco」もnの後にbがあるので、これも閉鎖音[b]。
これはm,nを発音する際には、一旦口を閉じるためであると考えれます。
3:単語の途中に現れたら[β] *ルール2を除く
例えば、Cubaは単語の先頭ではなく、途中にbがあります。そのためこのbの発音は摩擦音[β]。他にも、動詞escribir も同じことです。しかし、ルール2の場合を除きます。先程の「también」は単語の途中にbがありますが、mの後ですので閉鎖音の[b]となります。
4:句中の先頭にきたら[β] *ルール2を除く
『句中の先頭来たとき』とは、「El banco」とか「Muy bien」のようなフレーズ単位で見たときの単語の先頭に来たときということです。この2つのフレーズ「El banco」と「Muy bien」はどちらも摩擦音[β]です。口を閉じずに声を出します。
「El banco」と「Un banco」の『b』の発音が厳密には違うと理解できたでしょうか。
ちなみに、bが語尾に来るのは外来語などの特殊な場合に限られます。この音はほとんど聞こえません。
発音練習をしてbの発音をマスターしよう
練習のためにいくつか例を示しておきます。口が慣れるまで練習してみましょう。
閉鎖音[b]
Libro, Bueno, Bien, Hombre, Un banco, vergüenza
摩擦音[β]
Cuba, El banco, ¡Muy bien!, Nuevo, Nueve
綴りがVでも発音記号が[b]または[β]になりますので、辞書で確認しましょう。
冠詞がつくと音が変わるので、一概には単語を分類できませんが、練習として割り切ってください。反対にNuevo などのように摩擦音[β]しか無い単語はありますので、これもまた辞書でしっかり確認して発音しましょう。
まとめ
以上です。
綺麗なスペイン語を話すには、正しい発音の仕方を知り、練習を重ねて正しい口の形を覚えるしかありません。
また自分の発音をきれいにするためには、スペイン語をたくさん聞くことも有効です。筆者はスペイン語学習にPodcastを用いています。
車を運転している間にシャドーイングして、リスニング力とスピーキング力を鍛えています。
以下の記事にておすすめPodcast番組を紹介していますので、よければ併せてご覧ください。
ここまで読んでくださりありがとうございます。この記事がスペイン語学習に少しでも役に立てば嬉しいです。