PODCAST番組を作る際に重要になるのが、番組の内容ではなく、音質です。
そこで今回は、初心者にもおすすめできる『AKG Lyra-Y3』を紹介します。
AKG Lyra-Y3とは
細かいスペックは以下の通りです。初心者が押さえておきたいポイントは4つだと思います。
- コンデンサー型
- 収録方法(指向特性)が4種類ある
- USB接続できる(iPhoneなどが接続できる)
- USB電源
形式 | コンデンサー型 |
指向特性 | フロント/フロント&バック/タイトステレオ/ワイドステレオ |
周波数特性 | 20Hz~20kHz |
最大音圧レベル | 129dB SPL(THD 0.5%) |
AD変換 | 24bit/192kHz |
出力端子 | USB Type C |
ヘッドホン出力端子:端子 | ステレオミニフォーン |
ヘッドホン出力端子:インピーダンス | 16Ω |
ヘッドホン出力端子:出力 | 43mW |
電源 | USB電源(DC5V) |
寸法(W×H×D) | 110×250×123mm |
質量 | 920g(含スタンド) |
付属品 | USB type C→Aケーブル(2m), 3/8→5/8変換ねじ |
コンデンサー型
細かい内部構造の違いは抜きにして、マイクには大きく分けて『コンデンサー型』と『ダイナミック型』の2種類があります。
*コンサートなどで、ボーカルの人が手に持って使用しているマイクはダイナミック型
4種類の指向特性
指向特性とは音をどの向きから拾うかを示しています。
AKG Lyra-Y3は図のように4種類の収録方法を利用場面に応じて、切り替えることができます。これは Podcast を1人で収録する時、2人で収録する時または多人数で収録する時など使い分けられるので、非常に便利です。
接続仕様について
AKG Lyra-Y3にはUSB Type-Cの出力ポートがついており、そこに付属のUSB type C→Aケーブルを挿して、PCやスマホなどにつなげて使うといった仕様になっています。難しい接続はなく、USB接続で完了です。
具体的な接続方法については後ほど後述します。
AKG Lyra-Y3 レビュー
筆者は Podcast 配信当初は、iPadに標準装備されている Apple 純正のボイスメモで収録していました。
当時はできるだけお金をかけずに配信したかったので、ボイスメモで収録した音をGragebandで編集してAnchor(Podcast配信プラットフォーム)にて配信するという流れをとっていました。
しかし、音声市場が今後さらに拡大することを見越して、他の番組と少し差を付けたいと考えました。どこで差をつけるかということを考えたときに『音質』に目をつけました。
Youtube で動画配信をするなら、画質を求めて品質のいいカメラを購入するでしょう。それと同じで Podcast やラジオを配信するなら音質を向上させることに躊躇ってはいけないと気づきました。そこでコスパの良い AKG Lyra-Y3 の購入に踏み切りました。
メリット
- デザインが可愛い
- USBでiPadに繋げられる(アダプター必要)
- 指向特性を切り替えられる
- スタンドが一体化している
デザインが可愛い
細かいこと抜きにして、とにかくフォルムが可愛い!マイクというと『黒』くて『丸』まっているイメージしかなかったのですが、AKG Lyra-Y3 は形・色ともにオシャレです。頻繁に使うものであれば愛着持てた方がいいですよね。
USBでiPad,iPhoneに繋げられる(アダプター必要)
マイク初心者の最大の悩みは『うまく接続できるかどうか』ではないでしょうか。買ったはいいけど、接続方法が分からないなんてことにはなりたくないです。
しかし、このマイクはApple純正のカメラアダプター*を経由してiPadやiPhoneに接続することができるのでめっちゃ簡単です。もちろん、USBポートのあるPCであればそのまま接続できます。
*カメラアダプターは『Lightning-USB3カメラアダプタ』です。『Lightning-USBカメラアダプタ』ではないです。筆者はここで失敗したので、読者のみなさんが同じ失敗をしないように注意書きしておきます。
指向特性を切り替えられる
前述しましたが、マイクの収録方法を切り替えられることで、Podcastを1人で収録する時や2人で収録する時で使い分けられるので、非常に便利です。その切り替えもマイクの背後についているつまみを回すだけで変えられるので簡単です。
スタンドが一体化している
収録部屋を準備できない初心者は、準備から配信開始までの負担をできるだけ減らしたいと考えるはずです。専用スタンドがマイクと一体化しているため難しい接続なしで収録を開始できます。
これによって、サッとテーブルに置いてケーブルを繋ぐだけで収録が開始できます。ちなみに、この専用スタンドは外して別のマイクスタンドに付け替えることもできます。
デメリット
集音能力が高すぎる
高品質が故に、音を集め過ぎてしまいます。指向特性を『フロント』(マイクの前から集音するタイプ)にしても、車が通る音などの雑音を拾ってしまいます。これは収録環境によりますが、雑音が多い環境で収録するのは難しいと思います。気になる人はリフレクションフィルターなどを別途購入する必要がありそうです。
常に電源に指している必要がある
筆者は iPad に繋いで収録していますが、AKG Lyra-Y3 を使用している間は必ず電源で充電し続ける必要があります。カメラアダプターがLightning-USB3カメラアダプタじゃないといけない理由が分かりました。
AKG Lyra-Y3の接続方法
Lightning-USB3カメラアダプタを経由して、電源に接続する
付属のUSB Type-C→Aケーブルを繋ぎ、それをLightning-USB3カメラアダプタに繋ぐ
* DAWソフトを起動しないとマイクは認識されないので、好きなアプリをダウンロードしておきましょう。
ちなみに、筆者はDAWソフトとしてGragebandを使用しています。使いこなせてはいませんが、無料ですし十分です。iPadの画面はGaragebandのアプリ画面です。
見にくいですが写真のようにつながっていれば完了です。
最後に
筆者はボイスメモ収録からマイク収録に変えてからの音の違いに驚いています。
AKG Lyra-Y3は簡単にiPadやiPhoneなどに接続でき、高音質な収録ができるので、音声メディアに本格的に参入したい初中級者にはオススメです。
音声コンテンツはユーザーに訴えかける方法が『音』だけですので、その音には拘りたいところです。筆者は他のPodcast番組と内容以外のところも差をつけるために、今後もマイク収録をしていきます。
以上です。この記事が少しでも役にたてば嬉しいです。