【保存版】これで準備OK!SIELEの試験問題を徹底解説

SIELE 問題
想定している読者
  • SIELEで出題される試験問題を知りたい人
  • SIELEの受験をしてみようか考えている人

スペイン語学習者に少しずつ認知されてきたSIELEの問題をまとめて解説していきます。SIELE公式が発表しているサンプル問題を整理しました。

SIELEの試験構成はDELEと同じで次の4つに分かれます。

この記事を読めばSIELEではどんな問題が出題されているのかイメージできると思います。

目次

Comprensión de lectura【読解試験】

読解試験ポイント
  • Tarea 数:5つ
  • 問題数:38問
  • 試験時間60分
  • 次の Tarea に進んだら、前の Tarea に戻ることができない
  • 時計が右上に表示される

ページ上部に Tarea 番号や残り時間が表示されます。各 Tarea に問題がいくつかありますが、各Tarea は終了したら戻れない(模擬練習は別)ので、少し慎重になる必要があります。

Tarea 1:長文読解パート1

  • 5問構成
  • 問題形式:3つの選択肢から1つ選んでいく問題
  • 40字前後の文章が5つ
  • 内容:手紙・求人票・イベントの掲示

3択から1つ解答を選んでいきます。単語も文法表現もレベルは高くないから、時間はかからないでしょう。

Tarea 2:長文読解パート2

  • 5問構成
  • 300字程度の文章が1つ
  • 内容:手紙

Tarea 1に比べると少し長めの文章です。3択問題になっていて必要な情報をひろって、各選択肢に答えていきます。

Tarea 3:該当者探し問題

  • 8問構成
  • 140字前後の文章が3つ
  • 内容:留学での経験
  • 選択肢はプルダウン式

3人の登場人物がそれぞれのことについて話をしていて、各選択肢では、誰がそのことについて言っているかを選んでいきます。

Tarea 4:穴埋め問題

  • 8問構成
  • Texto が2つあり、それぞれに選択肢が5つある。そのうち1つはダミー。
  • 300字程度の文章
  • 選択肢はプルダウン式

当たり前ですが、一度選んだ選択肢は選べないようになっています。そのため、例えば分からないからと言って、全部同じ解答にすることはできません。

この Tarea くらいから、使われている単語がだんだんとレベルが上がってきているのが分かります。

Tarea 5:文法問題

  • 12問構成
  • 450字程度の文章
  • 内容:文法問題(単語、関係詞、前置詞、時制、接続詞、動詞の法、副詞など)

長文の中で出てくる文法事項について、3つの選択肢の中から選んでいきます。文法事項を一通り勉強していれば、解くことができそうです。文法事項が網羅的に出る感じです。

Comprensión auditiva【リスニング試験】

リスニング試験ポイント
  • Tarea:6個
  • 問題数:38問
  • 試験時間:55分
  • 指示文(Instrucciones)はそれぞれ読まれる
  • 問題は2回ずつ読まれる
  • 2回読めれた後、次のTarea に進むまでに30秒のインターバルがある
  • 時間がくると、自動的に次のTarea に移る

注意事項として『「次へ」ボタンを押すと前には戻れない』ことや「始まる前に音の確認が行われる」ことなどが書かれています。

Tarea 1:日常会話

  • 問題形式:2人が会話しているのを聞いて、空欄に適当なフレーズを選択する。
  • 問題数:5問
  • 内容:2人(男性と女性)が片方の家について会話している日常の場面。
  • リスニング時間:1分程度(1回分)
  • 与えられる問題・選択肢を読む時間:30秒

2人の会話がいきなり始まり、それを聴きながら5つの穴埋めをするので、スペイン語初心者は少し驚くかもしれません。

「A1レベルでしょ」ってタカを括っているとびっくりします。ただ、使われている単語・表現は難しくないので、聞くことに集中すれば問題ないと思います。

Tarea 2:ラジオ聞き取り

  • 問題形式:5つのラジオのアナウンスを聞いて、設問に適した文を3つの中から選択する
  • 問題数:5問
  • 内容:ラジオのコマーシャル
  • リスニング時間:2分程度(1回分)*20秒程度のアナウンス×5問
  • 与えられる問題・選択肢を読む時間:30秒

それぞれの問題が2回ずつ読まれます。1番2回読まれた後、2番が2回読まれるように。それぞれの問題の間に「では、問題に答えてください。」というアナウンスが毎回入ります。

この時間が10秒くらいあるので、割と時間に余裕あるなぁという印象です。問題は、男女交互に読まれます。

Tarea 3:8人の体験談

  • 問題形式:テーマについて、8人がそれぞれの経験や意見を述べていき、それに適するものを選択する。
  • 問題数:8問
  • 内容:結婚式での思い出
  • リスニング時間:3分半程度(1回分)*1人25秒×8人
  • 与えられる問題・選択肢を読む時間:30秒

問題が8問に増えます。でも、一人ひとりが話す時間はTarea 2とそこまで変わりませんので、そこまで難しく感じることはないでしょう。

このような同じテーマについて別の人たちが話す問題は、声の調子もヒントになります。声の雰囲気からポジティブなことなのか、ネガティブなことなのか判断できるからです。

Tarea 4:インタビュー

  • 問題形式:インタビューを聞いて、選択肢から適当なものを選択する。
  • 問題数:8問
  • 内容:メキシコの起業家へのインタビュー
  • リスニング時間:4分程度(1回分)
  • 与えられる問題・選択肢を読む時間:45秒

インタビュー形式なので、回答者が答える内容が少し長く感じると思います。そのため、今何について話しているのかを把握しないといけませんが、親切にインタビュアーがそれを示してくれます。

インタビュアーの質問や誘導にもしっかり耳を傾けて、どこの設問の話をしているか把握するといいでしょう。

Tarea 5:講演聞き取り

  • 問題形式:講演の抜粋(Fragmento)をそれぞれ聞いて、選択肢から適当なものを選ぶ。
  • 問題数:6問
  • 内容:「ラジオはある疑問を明らかにする」という講演(アルゼンチンの哲学者)
  • リスニング時間:4分程度(1回分)*40秒×6問
  • 与えられる問題・選択肢を読む時間:45秒

内容が哲学的なものに変わってくるので、使われる単語も難しく感じると思います。模擬試験では Tarea 5でアルゼンチンのスペイン語が出てきましたが、本番でもどこかの Tarea で出てくることが予想されます。

Fragmento ごと問題が区切られているので、今どこを話しているのかという迷いはありません。単純に語彙を知っているか、普段からネイティブのスペイン語を聞いて慣れているかが鍵になってきそうです。この辺りは、次のTarea 6と差別化されています。

Tarea 6:講演聞き取り

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  • 問題形式:12の文から言及されている内容6つを選ぶ
  • 問題数:6問
  • 内容:モラルについて
  • リスニング時間:3分半程度(1回分)
  • 与えられる問題・選択肢を読む時間:50秒

Tarea 5に引き続き、ある意見・考えについて講演しているのを聞き取る問題です。Tarea 5と違う点は、Fragmento ごと答えるのではないという点です。

3分半程度話し続けるのを聞きながら、該当する内容を6個選択するのは、さすが最後のTareaと言ったところでしょうか。

SIELEは、DELEやスペイン語技能検定と違い、受験できる階級が分けられているわけではないので、Tarea が進むにつれて難易度が上がっていきます。

この難易度の違いは、使われる単語や表現だけでなく、問題の形式、リスニング内容やリスニング時間などでも変わってきます。

例えば、Tarea 4 あたりから難しくなって解けない場合は、語彙力を高めようとするのはもちろん大事ですが、問題形式に慣れたり、普段聴くリスニング素材もそれに合わせたものを聞く必要があるかもしれません。*日常会話の音源だけでなく、TED のような講演タイプのものを聞くという意味。

Expresión e interacción escritas【作文試験】

作文試験のポイント
  • Tarea:2個
  • 試験時間:50分
  • Tarea2へ進んでしまっても、Tarea1に戻ることができる
  • 何文字入力したのか分かるようになっている
  • スペイン語特有の文字・記号を入力するボタンがある(下写真参照)
  • Tarea 2は2つの問題から選ぶ

Tarea 間の移動は可能

画面を次のTarea に進めた後、前のTareaに戻ることができるのは作文試験だけです。他の試験ではできませんので注意してください。時間が50分しかないので、Tarea2 まで一通り終わらせてから再確認の意味でスペルチェックなどもできそうです。

スペイン語特有の文字・記号を入力するボタン

入力画面の下に、写真のようなスペイン語特殊文字の入力ボタンがあります。スペイン語においてアクセント記号があるとないとでは全然意味が違うことがありますので、正しく入力できることは非常に大事です。

SIELEの試験には親切にもそれら特有の文字・記号が入力できるボタンがあります。しかし、いちいちそれらボタンを使用して入力していては時間が足りませんので事前にスペイン語入力に慣れましょう。
関連 【迷わないスペイン語入力】Mac設定アプリで特殊文字の入力方法を確認!

Tarea2は選択制


Tarea 2は2つの Opciones から1つを選んで解答します。どちらを書くべきか考えることができる時間は1分間です。そして、一度選んでしまったら別のOpciónに変更することはできません(模擬試験ではブラウザ上で戻ることは可能)ので、じっくり考える必要があります。しかし、選んでいる間も時計は進み続けます

Tarea 1 : 友人へのメッセージ

  • 親しい友人のメールに対して返信する問題
  • 入力文字数100〜150
  • 相手のメッセージは50文字程度の文章
  • Instrucciones は5つ
  • レベル:A1〜B1

模擬試験から見えてくる特徴は以上です。日常生活の中でありそうなメッセージのやりとりが問題になりそうです。

入力文字数が100〜150なのに対して、指示文が5つあるため、指示文にしたがってメッセージの返信をしていれば文字数を気にすることもないでしょう。

Tarea 2に時間をかけたいので、できればここに時間を割きたくないところ。

Tarea 2 (Opción 1):ニュースに対する意見文

  • 内容:示されているニュースを読んで、それに対しての意見文を書く問題
  • ニュースの文字数:55文字程度
  • 入力すべき文字数:250〜300文字
  • レベル:B2〜C1

Tarea1 に比べると明らかにレベルが上がっているのが分かると思います。模擬試験では「自然災害に対する人的支援はどうあるべきか」について、意見文を書く問題です。

どんな問題があるのかについて提示し、それについての意見を根拠を述べながら書くという流れです。書くべき量が Tarea1 の2倍以上の250〜300文字ですので、十分な練習が望まれます。

普段からスペイン語の新聞を読む習慣をつける必要がありそうです。

Tarea 2 (Opción 2):新聞社に手紙を書く

  • 内容:ニュースを読み、それについての自分の思いを書く
  • ニュースの文字数:50文字程度
  • 入力すべき文字数:250〜300文字
  • レベル:B2〜C1

当たり前ですが、文字数制限などの条件は Opción1 と変わりません。模擬試験の Opción2 は、ニュースについての自分の思いを手紙にして、新聞社に送る問題です。

Café Olímpicoというのは、図書館の名前でしょうか。それが資金不足で閉館するというニュースに対して、反対の立場から手紙を書くという問題になっています。

指示文には、『反対の理由を述べ、「閉館」した場合の問題とそれに替わる代案を提示し、それによる地元当局からの期待される反応を述べる』とあります。

Opción1は環境問題のようなマクロな問題に対しての意見文で、Opción2 はそれよりももう少し身近なミクロな問題を題材にしていると思われます。

Expresión e interacción orales【口頭試験】

口頭試験ポイント
  • Tarea :5個
  • 問題数:11
  • 試験時間:15分から20分
  • マイクの確認がある
  • Tarea 1以外は選択問題で、自分で選ばなかったら、自動的に選ばれる

初めにマイクの確認を行う

Iniciar ボタンを押すと、録音するためのマイクが正常に作動するか確認する画面が表示されます。自分で何か吹き込んでみて、それを聴くことができます。問題なければ指示に従って進んでいきます。

注意事項に書かれていること

注意点には以下の4点が書かれています。

・マイクボタンを押して録音するか、自動的に録音が始めるのを待つことができる
・それぞれのTarea では質問に答えるための制限時間がある
・早めに回答が終わったら、停止ボタンを押す
・録音した音声は自動的に保存され、受験者は聴くことができない

Tarea 1:受験者個人に関する質問

  • 問題形式:質問を聞いて、その答えを録音する形式
  • 問題数 4つ
  • それぞれのPregunta が流れる前に少し時間がある
  • Pregunta 1,2は15秒、Pregunta 3,4は30秒の録音時間がある

質問内容は受験者個人に関わるものになっているようです。現在のこと、未来のこと、過去のことを満遍なく聞かれます。Pregunta1が流れる前に15秒間指示文を読む時間があります。急には始まりませんので、安心してください。

Tarea 2:写真描写を話す

  • 問題形式:提示された写真の描写を話す問題
  • 2つの選択肢から1つ選ぶ
  • 選択するのに30秒の時間がある
  • 準備時間は2分30秒
  • 録音時間は2分間
  • メモ欄が用意されている

自分が解答しやすそうな描写を決めたら、選択ボタンを押さずに、30秒を有効活用して、何を説明するか考えましょう。準備時間と合わせると3分間になり、指示文に従って何をどういうか整理しましょう。画面上にメモを取ることができますので、入力に慣れていればメモを取るのもいいでしょう。

Tarea 3 (parte1):友人との約束

  • 問題形式:指示文に従って、必要な情報を伝える問題
  • 2つの選択肢から1つを選択する
  • 選択する時間:30秒
  • 録音するための準備時間:20秒
  • 録音時間:1分30秒

約束を新たに取り付けるもしくは、約束を断る問題です。日常によくありそうな場面の内容ですので、事前に型を作って臨むといいかもしれない。Parte1 は友人などに話すことを想定した問題で、tú で話す問題のようです。

Tarea 3 (parte2):社会生活での約束など

Parte2 の問題構成は Parte1と同じです。違う点は、状況が少しフォーマルになっていることです。ここでは三人称Ustedを使用して話すことが要求されてます。

Tarea 4 :テーマに対して意見を言う

  • 問題形式:テーマに沿った文章を読んで、それにまつわる質問に対して答えていく。
  • 2つの選択肢から1つを選択する
  • テーマを選択する時間:30秒
  • 文章を読むための準備時間:1分間
  • 録音時間:1分間
  • 質問は1回までなら聞き直すことが可能

Tarea 4で選ぶOpciónはTarea5 にも関わりますので注意しましょう。テーマに沿った質問をされ、それに対して自分の意見を述べる問題です。模擬試験では『ゴミ問題』と『遺伝子組み換え食品』についてです。

Tarea 4から自分の日常から離れたテーマになりますので、急に難しく感じるかもしれません。質問は1回目でなら聞き直すことが可能ですが、それができるのは自動的に録音が始まるまでの15秒間の間だけです。

Tarea 5:テーマに対して意見を言う【続】

  • 問題形式:テーマに沿った主張に対して「賛成」か「反対」かの立場を示し、自分の意見を述べる問題
  • 2つの主張から1つを選択する
  • テーマを選択する時間:30秒
  • 録音をするための準備時間:2分間
  • 録音時間:3〜4分間
  • メモ欄が用意されている

Tarea5 では最初にTarea4にて選んだテーマについて、2つの主張が表示されます。それを選んだ後は、自分はその主張に「賛成」なのか「反対」なのかを明確にして、自分の意見を述べていく問題になっています。

意見を述べていく際、以下のことを含める必要があります。

  • 賛成か反対かを述べる
  • 論拠を示しながら、主張の裏付けをする
  • 具体例を示す
  • 結論をまとめる

テーマの論旨を掴んで、いかに自分の意見をまとめて話せるかが鍵になってきそうです。それにしても、ここまでくると難しいですね。

まとめ

以上です。

SIELEの試験内容は概ね把握できたでしょうか。試験形式こそDELEとは違いますが、それでもTarea一つひとつ見ていくと、DELEにほぼ近い内容であることがわかります。

SIELE公式によると、近い将来自宅にいながら自分のPCで試験を受けることができるようになるとのことなので、そうなれば非常に受験がしやすい国際評価サービスになると思います。

受験料は少し高いので「気軽に」とはいかないですね

筆者はMacユーザーなので、SIELEがMacでも受験できるようになったら、もう一度受験したいと思います。

この記事が少しでも役に立てば嬉しいです。

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