- SIELE対策の問題集がなくて、SIELE受験を迷っている人
- SIELEのテキストを検索すると、『SIELE, preparación para el examen』が出てくるが、実際のところどうなのか知りたい人
- SIELE受験のために、参考書を探している人
この記事では『SIELE, preparación para el examen』の内容をメリット・デメリットを含めて紹介していきます。
本書は紙版と電子版の両方が出版されていますが、電子版一択である理由も説明していきます。
筆者はSIELE受験のために SIELE, preparación para el examen の電子版を購入し、実際に9月に初受験をしてきました。
SIELE, preparación para el examenの構成
本書の構成は以下のようになっています。
- 試験の概要
- 4つの試験へアドバイス
- 問題パート
- A1 文法(直説法現在形・現在分詞・肯定命令)・ 練習問題
- A2 文法(現在完了・直説法点過去形・直説法線過去形)・練習問題
- B1 文法(直説法未来形・直説法過去未来形・接続法現在形)・練習問題
- B2 文法(接続法過去形・直説法未来完了形・直説法過去未来形完了形)・練習問題
- C1 文法(接続法過去完了形・接続法現在完了形)・練習問題
- 模擬試験一回分
こうやって目次をみてみると、なかなかのボリュームです。実際、文法よりも問題にページが割かれています。
文法ページでは、そこまで詳しいことは書かれていません。主に「どういう時に使われるか」と「動詞の活用がどうなるか」が例文を通して確認できる程度です。
これを使って文法を一から学ぶのは難しいでしょう。
動詞の活用の確認と例文の収集には使えるかなと言ったところです。
問題ページでは、基本的には読解→聴解→作文→口頭の順に練習問題が掲載されています。しかもこれがレベル順(A1〜C1)にまとめられているので、自分のレベルに合わせて学習することができます。
本書のメリット・デメリット
この問題集で学習してみてのレビューをしていきますが、電子版の感想ですのでご了承ください。
メリット
『SIELE, preparación para el examen』の良い点は次の4つです。
- 内容量が十分ある
- 学習レベルに応じて学習をすることができる
- 問題の解答が付いており、問題を解いた後にすぐに確認できる
- 口頭・作文試験の模範解答がある
内容量が十分ある
SIELEの問題形式に慣れるためには十分な問題量があります。
SIELEを受験しようと考えた人は、まずSIELE公式の模擬試験をみてみることをオススメしていますが、その後もっと試験問題を解きたい人には良いテキストであると言えます。
筆者は電子版を購入しましたが、当時(2020/8)の価格で『390円』でした。控えめに言っても、この価格でこのボリュームはコスパ良すぎです。
学習レベルに応じて学習をすることができる
SIELEはDELEとは異なり、レベル毎の受験ではなく全てのレベルの問題が出題されます。ス
ペイン語を学習していると「読解はできるけど、リスニングは少し苦手だなぁ」というように得意不得意がわかってきますよね。
この問題集は全てのレベルA1〜C1 について四つの試験(読解・聴解・作文・口頭)がありますので、「読解はB2を勉強して、リスニングはB1を勉強しよう」というような使い方ができます。
つまり、自分の学習レベルを考慮して、重点的に学習することができます。
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問題の解答が付いており、問題を解いた後にすぐに確認できる
勉強のしやすさは問題集を選ぶ際の基準になります。問題集と解答集が別冊になったスペイン語問題集を見かけますが、2冊用意しないといけないのは非常に面倒です。
例えば「Examen2のTarea 3の…4番は…」と解答集を開いて探す時間て、なんかムダだなぁと感じます。
僕はできるだけ、この探す時間を減らしたいです。
その点本書は、練習問題の後すぐに解答があるので、答え合わせがすぐにできます。
口頭・作文試験の模範解答がある
答えのある読解と聴解と違って、作文と口頭には正解と呼ばれる解答がありません。
もちろん、評価基準に沿って採点されるわけですが、DELE対策の問題集のほとんどには、解答がありません。
そうなると、どうしてもネイティブに添削してもらうしかないということになりますが、お金もかかってきます。
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『SIELE, preparación para el examen』は作文試験と口頭試験において模範解答が示されています。つまり「こんな風に答えたらいいのか」ということが分かります。学習者からしたら、非常に参考になります。
デメリット
- リスニングの問題に Youtube の曲をきくものがある
- 印刷が少しみにくところがある
- 文法ページがほとんど使えない
- 解説がない
リスニングの問題に Youtube の曲をきくものがある
本書(紙版・電子版共に)には、リスニング用のCDがついているわけでもなく、音源をどこかHPからダウンロードできるわけでもありません。
Youtube の動画(音だけ)でリスニング問題を解きます。斬新な方法でいいと思いますが、リスニング問題として指定されたスペイン語楽曲の穴埋めがあります。この問題は個人的にすごくビミョーでした。
実際にSIELEの問題に『穴埋め問題』があるわけでもないですし、その分、別の問題を用意して欲しかったです。
印刷が少しみにくところがある
ほとんどありませんが、所々みにくいページがあります。おそらくどこからか引用しているんだと思います。
電子版なのに見にくいって何なんですかね。
文法ページがほとんど使えない
前述しましたが、文法ページはほとんど参考にならないと思った方がいいです。
本書はSIELEの問題を多く解きたい人には向いていますが、文法を学習したい人にはオススメできません。文法に不安がある人は、文法書を併用するといいでしょう。
解説がない
これは人によると思いますが、解説がありません。解答のみになります。
解説がない分、問題を多く掲載できていると考えれば十分だと思いますが、なぜそうなるのかを解説で示してほしい人には、もどかしい参考書になるかもしれません。
紙版・電子版のどちらを買うべきか
ここまでSIELEのテキスト『SIELE, preparación para el examen』の中身を見てきましたが、「紙版と電子版のどちらを買うべきか」も悩むポイントです。
結論:電子版一択
SIELEの本番はPCで受験します。つまり、練習の時点からデジタル形式に慣れておいた方がいいわけです。
紙版だとどうしても、解きながら書き込むことができてしまいます。本番は基本的には書き込めません(メモを入力することができる問題もあります)。
また、電子版の方が圧倒的に安いです。400円弱でこのボリュームの問題集を購入できるわけですから、SIELEを受験する予定がある人は買って損はしないはずです。
書籍を置いておくスペースも必要ありません。
筆者はiPadのiBooksで購入して使っていますが、目次機能やブックマーク機能が使いやすいので、自分が探しているページをすぐに表示できます。
勉強が捗ります。もちろん『書き込む』という点では、紙版よりも全然劣ります。Kindle を触ったことがないので、使い勝手が分かりません。
まとめ
本記事をまとめます。
以上です。ここまで閲覧していただきありがとうございました。