- DELE A2を受験するために、口頭の練習したい人
- DELE A2の口頭試験で”何を”評価されているのか知りたい人
- DELEを受験した後で、自己評価したい人
DELEを受験する前後で気になるのは口頭試験と作文試験の『評価』ではないでしょうか。
特に、DELEを受験した後って、自分がどれだけ出来ているのか気になりますよね。
本記事では、DELE A2の口頭試験では『何が評価されるのか』と『その基準はどうなっているのか』を紹介します。
関連 【作文対策の第一歩】DELE A2の評価基準を理解する
\Instituto Cervantes 公式の資料に基づいています/
DELE A2 口頭試験の評価項目
- Uso de la lengua:語彙・文法
- Cumplimiento de la tarea:Tareaの指示をどれだけ実行できたか
評価項目の1つ目は『Uso de la lengua』となっていますが、これは「スペイン語がどれだけ正確に使えるか」ということです。
もっと具体的に言えば、語彙や文法において、どれだけミスを減らすことができるかということです。
評価項目2つ目は『Cumplimiento de la tarea』です。各Tareaにはそれぞれ指示文が書かれており、その指示に従いながら、口述していく必要があります。その条件を十分に満たしているかどうかを評価されます。
A2レベルの口頭試験は、それぞれの評価項目について0点〜3点で採点されます。ざっくり説明すると、
- 3点:A2レベル以上の力を持っている。
- 2点:A2レベルと同等の力を持っている。
- 1点:A2レベルを獲得する力を持っていない。
- 0点:白紙、指示に従っていない、無関係なことを述べている
3つのTareaにおいて、それらの平均をとり、25点満点に変換を行います。
DELE の採点方法については【保存版】DELEの点数はどのように決まるのか【採点方法まとめ】にて詳しく書きましたので参考にしてください。
合格基準は2点以上です。全ての項目で2点以上が取れるようにしていきましょう。
もう一つ押さえるべき点があります。
それは『面接官と採点官の採点比重が異なる』という点です。実際に面接してくれる試験官(面接官)は採点の40%なのに対して、別にいる採点官は60%あります。
そして、面接官は2つの評価観点について全体評価をして、採点官は各 Tarea に対して2つの観点を評価します。
下記に示す評価基準を見て貰えばわかりますが、『面接官の評価基準』と『採点者の評価基準』にはそこまで違いがありません。
語彙・文法
Tarea 1・Tarea 2
点数 | 採点基準 |
3 | ・語彙を正確に扱うことができて、会話の中で論拠を提示したり、好みや興味のあること、意見や願望を述べることができる。(prefiero, me interesa, me parece, quizásなどを用いれる) ・接続詞句(es que, por eso, ademásなど)を用いて、長い間、会話や議論ができる。 ・よくある成句や基本的な文法については十分に使いこなせる。 ・少しのミスや停止があるが、理解するのは容易な程度である。 ・外国語のアクセントが見られるが、はっきりと聞き取れる発音ができる。 |
2 | ・会話を効率よく展開できたり、言いたいことを明確にできる程度に、十分な語彙を備えている。 ・出来事や願望、好みや自分の心の状態を表現できる。(me gusta, quiero, creo queなどを用いれる) ・接続詞や副詞、指示語を用いて、十分に継続した議論や会話ができる。 ・少しのミスや停止があるが、基本的な文法(直説法現在形・過去形、性数・時制の一致、冠詞など)は使いこなすことができる。 |
1 | ・会話の中で、短い内容や限定的に情報を伝えることができる。 ・簡単な接続詞句(Y, Pero, Tambiénなど)を用いることができる。 ・直説法現在形や Ser や Estar などの連結動詞のような簡単な文法が使える。 ・とまってしまったり、ミスをしてしまう。 ・他の外国語の影響が見られる。 ・話す内容を理解するのに努力を要する状態。 |
0 | ・単語をバラバラに使っていたり、文法的に間違い(動詞の活用や性数・時制の一致ミス)がある。 ・とまってしまったり、頻繁に沈黙してしまう。 ・高い割合で外国語が出てしまう。 ・話している内容の一部のみ理解できる状態。 |
Tarea 3
点数 | 採点基準 |
3 | ・決められたシチュエーションの中で、明解に、正確に語彙を扱うことができる。 ・比較的簡単な文法を使いこなすことができる。 ・日常的な状況においては、ミスをしたり、とまってしまうことはあるが理解できない程ではない。 |
2 | ・決められたシチュエーションの中で、対話者の力を借りる必要があるが、日常生活に関するテーマについて十分に表現できるほど語彙力がある。 ・簡単な文章を作るための、基礎的な文法ルールは示すことができる。 ・ミスをしたり、とまってしまうことはあるが理解できない程ではない。 |
1 | ・個人情報やかなり限定された周囲のことに関しては、対話することができる。 ・対話者の助けや言い換えが必要になる。 ・単語や熟語などの羅列をし、ミスや停止が見られる。それによって、対話者が理解するのに努力が必要になる。 |
0 | ・対話者の助けや言い換えが必要になる。 ・単語をバラバラに話したり、関連のないことを話したりする。 ・ミスをかなり見られ、他の外国語も使ってしまう。それによって、ほとんど理解できない。 |
全体評価
点数 | 採点基準 |
3 | ・日常的なテーマについては正確に明解に語彙力を発揮でき、普段の習慣的な状況においては十分な語彙力を持っている。 ・比較的簡単な文法を十分に使いこなすことができる。 ・ミスをしたり、とまってしまうことはあるが理解できない程ではない。 |
2 | ・面接官の力を借りる必要があるが、日常生活に関するテーマについて十分に表現できるほど語彙力がある。 ・ミスをするが、簡単な文章を作るための、基礎的な文法ルールは示すことができる。 |
1 | ・単語や熟語などの羅列をし、ミスや停止が見られる。それによって、面接官が理解するのに努力が必要になる。 ・面接官の力を借りる必要がある。 |
0 | ・面接官の助けや言い換えが必要になる。 ・単語をバラバラに話したり、関連のないことを話したりする。 ・ミスをかなり見られ、他の外国語も使ってしまう。それによって、ほとんど理解できない。 |
Tarea の指示をどれだけ実行できたか
Tarea 1・Tarea 2
点数 | 採点基準 |
3 | ・全ての条件について話すことができる。 ・回答が詳細で、コメントや意見、はっきりした動機などが含まれている。 |
2 | ・条件の大部分を含めて話せている。 ・1つの条件が話せずに終わる、もしくは2つの条件について内容が不足している。 |
1 | ・2つの条件が話せずに終わる、もしくは条件の半分について内容が不足している。 |
0 | ・条件の1つしか満足に話せない。 |
Tarea 3
点数 | 採点基準 |
3 | ・全ての条件について話すことができる。 ・回答が詳細で、コメントや意見、はっきりした動機などが含まれている。 |
2 | ・面接官の質問に対して、求められている情報を含めて回答できる。 |
1 | ・面接官の質問に対して、短く回答できる。 |
0 | ・面接官の質問に対して、ほとんど回答できない。 |
全体評価
点数 | 採点基準 |
3 | ・要求されている条件を全て満たしながら、3つの Tarea を解決することができる。 ・回答が詳細であったり、コメントや意見、動機なども含まれている。 |
2 | ・3つの Tarea を解決することができる。 ・部分的に不足していても、Tarea の中で何かしら回答できる。 |
1 | ・2つの Tarea については部分的でも回答ができる。 ・もしくは、1つの Tarea についてはしっかりと回答できる。 |
0 | ・1つの Tarea については部分的に回答できる。 ・もしくは、何も回答できない。 |
まとめ
最後にこの記事の内容をまとめます。
当たり前ですが、面接官も採点官も何となく点数をつけているのではなくて、ちゃんと項目に沿って評価しています。口頭試験で高得点を取るためには、自分がどの点数帯にいるのかを自己評価することです。
もし、オンラインレッスンで口頭試験の対策をするなら、録画するか、音声を録音しましょう。自分の回答を後で聞いてみて、客観的に評価してみましょう。
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以上です。この記事が少しでも役に立てば嬉しいです。