- 仮定文の用法を知りたい人
- 仮定法に直説法・接続法のどちらが伴うのか分からない人
Siを使った仮定文を学習していると直説法だけでなく、接続法を伴う文章に出会うと思います。

その度に「あれ?ここはなんで接続法なんだろう」と疑問が湧いてきます。
この記事では、直説法を伴う場合と接続法を伴う場合とでの違いを解説します。
また、Si の仮定文を理解するには『時制の一致』についての理解が必要です。もし、つまずいているならそこも見直すことも勧めます。
Siを使った条件文と仮定文の違い
スペイン語初心者の時に、『Si の文に接続法がある。なんで?』と思ったことないですか。Si の文は直説法と接続法どちらを伴うかで意味が変わってきます。
Si には主に条件文と仮定文の2つの用法があります。ここでは、条件文と仮定文の違いについて解説します。
直説法か接続法か区別するポイントは『実現可能かどうか』です。
実現が少しでも可能▶︎ Si + 直説法
実現不可能▶︎Si + 接続法
実現不可能なことなので「あの時〜やっておけばよかったなぁ」という『後悔』も含みます。他には「今〜だったらなぁ」という『不可能な願い』も含みます。
仮定文の構造と考え方
ここでは、仮定文に絞って解説をしていきます。仮定文の構造は3種類あります。
『イマイマ』は「今〜だったら、今・・・なのになぁ」と現在のことを嘆いています。
『カコカコ』は「あの時〜だったら、あの時・・・だったのになぁ」と過去のことを嘆いています。
『カコイマ』は「あの時〜だったら、今・・・なのになぁ」は過去のことをもとに現在のことを嘆いています。
仮定文を述べる際には『イマイマ』なのか『カコカコ』なのか『カコイマ』なのかを考えて、パターンに当てはめればいいです。
基本的は、仮定文は仮定節と帰結節の2つで構成されています。仮定節とは「もし〜なら」という節で、帰結節は「…なのに」という節です。
- イマイマ:仮定節 Si + 接続法過去, 帰結節 直説法過去未来
- カコカコ:仮定節 Si + 接続法過去完了, 帰結節 直説法過去未来完了
- カコイマ:仮定節 Si + 接続法過去完了, 帰結節 直説法過去未来
仮定文の3構造『イマイマ』、『カコカコ』、『カコイマ』を例文を通して見ていきましょう。
例文でニュアンスを確認
イマイマ
Si yo hablara bien español, conversaría más con ellos.
スペイン語がうまく喋れれば、彼らともっと会話するのになぁ。
自分の『現在』のスペイン語能力を嘆いており、実現不可能なそれが叶えば『今』彼らともっと話すのになぁ、と言っています。つまり『イマイマ』の形です。
仮定節Si + 接続法過去, 帰結節直説法過去未来
に当てはめて、hablar はhablaraに、conversar はconversaríaに活用します。
カコカコ
Si hubiera hecho buen tiempo ayer, habría ido al cine.
昨日晴れてれば、映画館に行ったのになぁ。
これは昨日(過去)のことを嘆いています。「昨日〜だったら、その昨日・・・したのになぁ」というのは仮定節、帰結節どちらも過去のことを述べています。つまり『カコカコ』のパターンです。
仮定節Si + 接続法過去完了, 帰結節直説法過去未来完了
hubiera hecho が接続法過去完了で、habría ido が直説法過去未来完了です。
過去未来完了という言葉に惑わされないでください。過去なのに未来で完了・・・?と混乱しないでください。もし、混乱するようなら『時制の一致』をもう一度学習し直しましょう。『イマイマ』の形から時制をずらしたと考えましょう。
仮定節Si + 接続法過去, 帰結節直説法過去未来
↓時制を過去にずらす
仮定節Si + 接続法過去完了, 帰結節直説法過去未来完了
完了形になるだけですから「動詞Haber が登場するんだ」くらいで考えましょう。現に、Haber をパターンに当てはめて活用するだけです。
カコイマ
Si hubiéramos ido en taxi, llegaríamos a tiempo.
タクシーで行っていれば、間に合っていたのになぁ。
タクシー以外でどこかに向かっている道中の話です。歩いてなのか電車なのかは分かりませんが。あの時、タクシー乗っていればなぁと過去のことを嘆いています。そうしたら「今間に合うのに」と言っています。
つまり過去のことをもとに今を嘆いています。よって、『カコイマ』の形です。
仮定節Si + 接続法過去完了, 帰結節直説法過去未来
に当てはめて、動詞irをhubiéramos ido に活用し、動詞llegar をllegaríamos に活用します。
まとめ
本記事をまとめます。
以上です。ここまで読んでいただきありがとうございます。仮定文の構造が理解できたのではないかと思います。
例文が理解できたら、ぜひ自分で作文してみてください。そしてそれを音読しましょう。
音読は語学習得の1番の近道です。例文をスラスラ読めるようになってきたら、例文を参考に口頭で作文してみましょう。
確認【音読のメリット5選】文章をスラスラ読めるようになりたい人へ【スペイン語】
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