- 譲歩という言葉を聞いて?となった人
- 譲歩の接続詞において、直説法と接続法を用いる違いを理解したい人
- スペイン語の接続法を勉強している人
ここでは譲歩の接続詞 Aunque, Según, Comoについて説明します。一部様態の接続詞もあります。
譲歩の接続詞とは
譲歩とは自分の意見を押し通さないで、他人の考えとうまく折り合いをつけることをいいます。
簡単に言えば、自分の考えは A だけれど B にする(である)ということです。
スペイン語においては以下のように考えることができます。
内容が『事実』
内容が『仮定』
譲歩の接続詞は、接続詞節内(接続詞の後ろに続く文)の内容が『事実』なのか『仮定』なのかで使い分けましょう。
- aunque
- a pesar de que
- como
- sin que
- según
これらの接続詞(句)は直説法を伴うのか、接続法を伴うかで意味が変わってきます。
例外として「sin que」は必ず接続法を伴います。
Aunque
Aunqueの使い分けを見ていきましょう。
Aunque+直説法
Me negué aunque me pidieron que les ayudara.
彼らを手伝うように頼んできたが、私は断った。
aunqueの後ろの動詞pedirは直説法点過去形pidieronになっています。
直説法ということはaunque節内は『事実』であるということになります。
つまり、私は実際に「頼まれた」ということです。
最後のque以下を訳すと「私に頼んできたけど断った」という意味になります。
Aunque+接続法
Me negaré aunque me pidan que les ayude.
たとえ彼らを手伝うように頼まれても、私は断るだろう。
aunqueの後ろの動詞pedirは接続法現在形pidanとなっています。
接続法を伴っているので、aunque説内は「仮定」の話になります。
つまり、「仮に私に頼んできたとしても」という意味になります。
今回は主節がnegaréと直説法未来形になっていますので、aunque内も”時制の一致”で現在形になります。
Según
segúnの使い分けについて見ていきます。
Según は前置詞と接続詞の二つの顔を持っていますが、ここで説明するのは接続詞としてのsegúnです。
Según+直説法
Según me dicen, se casará pronto.
人が言うには、彼らはすぐに結婚するそうだ。
Segúnの後ろの動詞decirが直説法現在形dicenになっています。
主語は省略されていますが、複数の誰かです。
直説法ということはsegún節内の内容は事実だということになります。
つまり「みんなが私に言うには」という意味になります。実際に「言った」訳です。
Según+接続法
Según la jefa me indique, voy a preparar el documento.
上司が私に指示するにしたがって、書類を準備しよう。
Segúnの後の動詞indicarが接続法現在形indiqueになっています。
よって、según節内の内容は『仮定』であることがわかります。
この時点では、まだ上司から指示されていないから仮定になります。
つまり「上司が指示するように」とか「上司が指示するに従って」という意味になります。
Como
comoの使い分けを見ていきます。comoは様態の接続詞とも言われます。
como+直説法
Puedes pedir la comida como me has dicho.
君の言ったとおりに(*事実)、ご飯を注文していいよ。
como 以下が me has dicho と直説法現在完了形になっています。
基本の型に従うと『事実』な訳です。実際に「私に言ったように頼んでいいよ」と許可している訳です。
シチュエーションとしては2人がレストランで何かを頼む際に、1人があれもこれも頼みたいともう1人に話したときに「いいよ、今言ったように頼んでも」という感じです。
como+接続法
Puedes pedir la comida como quieras.
君の好きなように(*まだ不明)、ご飯を注文していいよ。
como 以下が quieras になっています。これは動詞 querer の接続法現在形です。
como が接続法を伴っているので『仮定』の内容になります。意味は「好きなように」です。
シチュエーションとしては2人がレストランで何かを頼む際に、「1人が何でも好きなもの頼んでいいよ」という場面です。
この時点では、許可した方は、もう1人が何を頼むかは分かっていません。つまり、先のことを予想して、仮定して話をしている訳です。
まとめ
記事の内容をまとめます。
音読は語学習得の1番の近道です。例文をスラスラ読めるようになってきたら、例文を参考に口頭で作文してみましょう。
独学で接続法を学習する際に手元に置いておくと安心できる教材を比較検討しました。問題をどんどん解いて、吸収しましょう。