- 動詞 TOCAR の意味や用法を知りたい人
- TOCAR の使い方やニュアンスを、例文を通して理解を深めたい人
スペイン語動詞 TOCAR「触れる」の意味や用法を9つの例文で説明していきます。どのように活用されて、その用法にはどんなものがあるのかを確認しましょう。
TOCAR の活用
TOCAR は用法上、三人称形がよく使われるので「全部覚えないと」気負わなくていいです。
直説法
現在形
人称 | 活用 | 人称 | 活用 |
一人称単数 Yo |
toco | 一人称複数 Nosotros/as |
tocamos |
二人称単数 Tú |
tocas | 二人称複数 Vosotros/as |
tocáis |
三人称単数 Él, Ella, Usted |
toca | 三人称複数 Ellos, Ellas, Ustedes |
tocan |
点過去形
一人称単数形の形 tocé とはなりませんので注意しましょう。
人称 | 活用 | 人称 | 活用 |
一人称単数 Yo |
toqué | 一人称複数 Nosotros/as |
tocamos |
二人称単数 Tú |
tocaste | 二人称複数 Vosotros/as |
tocasteis |
三人称単数 Él, Ella, Usted |
tocó | 三人称複数 Ellos, Ellas, Ustedes |
tocaron |
線過去形
人称 | 活用 | 人称 | 活用 |
一人称単数 Yo |
tocaba | 一人称複数 Nosotros/as |
tocábamos |
二人称単数 Tú |
tocabas | 二人称複数 Vosotros/as |
tocabais |
三人称単数 Él, Ella, Usted |
tocaba | 三人称複数 Ellos, Ellas, Ustedes |
tocaban |
未来形
人称 | 活用 | 人称 | 活用 |
一人称単数 Yo |
tocará | 一人称複数 Nosotros/as |
tocaremos |
二人称単数 Tú |
tocarás | 二人称複数 Vosotros/as |
tocareis |
三人称単数 Él, Ella, Usted |
tocará | 三人称複数 Ellos, Ellas, Ustedes |
tocarán |
過去未来形
人称 | 活用 | 人称 | 活用 |
一人称単数 Yo |
tocaría | 一人称複数 Nosotros/as |
tocaríamos |
二人称単数 Tú |
tocarías | 二人称複数 Vosotros/as |
tocaríais |
三人称単数 Él, Ella, Usted |
tocaría | 三人称複数 Ellos, Ellas, Ustedes |
tocarían |
接続法
現在形
直説法現在形一人称単数形の語幹 toc- が接続法現在形の活用母体になります。その語幹に -er, -ir動詞の活用語尾 e, es, e, emos, éis, en をくっつけます。
ただし、正書法によって、綴りが変わります。例えば、一人称単数形は toce とはならず、toque になります。これは、点過去形一人称単数形 toqué と時と同様です。
関連 接続法における動詞の活用の仕方【スペイン語】
人称 | 活用 | 人称 | 活用 |
一人称単数 Yo |
toque | 一人称複数 Nosotros/as |
toquemos |
二人称単数 Tú |
toques | 二人称複数 Vosotros/as |
toquéis |
三人称単数 Él, Ella, Usted |
toque | 三人称複数 Ellos, Ellas, Ustedes |
toquen |
過去形
直説法点過去形三人称複数形の語幹 tocar- が接続法過去形の活用語尾になります。
人称 | 活用 | 人称 | 活用 |
一人称単数 Yo |
tocara | 一人称複数 Nosotros/as |
tocáramos |
二人称単数 Tú |
tocaras | 二人称複数 Vosotros/as |
tocarais |
三人称単数 Él, Ella, Usted |
tocara | 三人称複数 Ellos, Ellas, Ustedes |
tocaran |
TOCAR の意味と用法
動詞 TOCAR の基本的な意味は『触れる』です。
これは物理的に触るだけではなくて、話題や感情に触れる時にも使えます。
- tocar + algo (人・ものに)触れる, (楽器などを)弾く・演奏する, (話題に)触れる, (感情に)触れる
- tocar + a alguien + algo (人に)番が回る, (人に)くじなどが当たる
- tocar + a alguien + 不定詞 (人が)~する番だ
- tocarse + 体の部位 (自分の体の部位を)触る
tocar + algo (人・ものに)触れる
No toques la olla, que está muy caliente.
鍋に触らないで。とても熱くなっているから。
否定命令文においては、命令法ではなくて、接続法現在形が用いられます。そのため、例文中では No toques になっています。No toca la olla は間違いですので気をつけましょう。
tocar の目的語に la olla が来ていますので、『物に触れる』という意味で用いられています。
弾く・演奏する・鳴らす
¿Sabes tocar la guitarra?
君はギター弾けるの?
tocar には「楽器などを演奏する」という意味があります。
『楽器を触る=演奏する』ということです。
例文のように tocar の目的語に la guitarra や el piano などの楽器を持ってくればいいだけです。
話題に触れる
Ella tocó el tema del que no quería hablar.
彼女は私が話したくない話題に触れた。
tratarse de…「〜を取り扱う」と似たような表現です。日本語でもこのような表現はありますよね。
目的語には、el tema, el asunto, lo que … ,などが考えられそうですかね。
感情に触れる
Una novela real me ha tocado el corazón.
ノンフィクションの小説に感動した。
文法構造は以下のようになります。
主語:una novela real
動詞:ha tocado
間接目的語:me
直接目的語:el corazón
直訳すれば、「ノンフィクションの小説が私に対して、心に触れた。」ですが、つまり、「小説が私の心を動かした、感動させた」ということです。
tocar + a + algo ~に触れる
Alguien está tocando a la puerta.
誰かがドアをノックしている
TOCARには自動詞としても用いられます。その場合は前置詞 a を伴います。
tocar + a alguien + algo (人に)番が回る, (人に)くじなどが当たる
¿A quién le toca? – Te toca el turno ahora.
誰の番? – 君の番だよ。
例文のように、Tocar は間接目的格代名詞とともに使われると「(人に)〜の番が回る・(人に)くじが当たる」などという意味になります。
後半の文の主語は el turno「順番・ターン」が、間接目的語である「君に対して」、toca「触れる・回ってくる」ということです。つまり、『君の番だ』ということができます。
Al jefe de mi padre le tocaría la lotería.
父親の上司が宝くじを当てたらしい。
主語 la lotería 「宝くじ」が、間接目的語 al jefe de mi padre「父親の上司に対して」、tocaría 「当ったらしい」という文法構造になっています。
tocar + a alguien + 不定詞 (人が)~する番だ
Te tocará realizar el proyecto en cambio de ella.
彼女の代わりに君がプロジェクトを進めることになるだろう。
前述の用法と同様です。直接目的語の部分が、不定詞になるだけです。
例文における realizar el proyecto が主語です。これが te「君に対して」回ってくるということです。
Tocará と未来形になっているので、推量の意味を含んでいます。
tocarse + 体の部位 (自分の体の部位を)触る
Sabemos que él dice la mentira tocándose la nariz.
私たちは彼が鼻を触りながら嘘をつくことを知っている。
再帰動詞 tocarse になると、「触る」という行為が行為者(主語)に帰ってきます。つまり、「自分の体を触る」という意味を持ちます。
例文中では、tocándose と現在分詞の形を取っていますが、これは『〜しながら』という副詞的な表現です。つまり、tocándose la nariz で「鼻を触りながら」となります。
関連 【スペイン語】現在分詞は動詞の副詞形!?【作り方や使い方を徹底解説】
以上です。TOCARの活用の仕方、意味・用法は理解できたでしょうか。理解できたら、すぐにアウトプットしてみましょう。
関連 動詞の活用を制する者はスペイン語を制する【活用の覚え方】
筆者が文法学習で使用している参考書は以下の2つです。
\筆者が主に使用している参考書/