【2023年版】初心者向けのおすすめスペイン語参考書一覧【どこに着目すべきか】

スペイン語 参考書 初心者
想定している読者
  • スペイン語を始めたいけど何から始めていいか分からない人
  • どんな参考書を買ったらいいのか分からない人

スペイン語を学習しようと思い立っても、何から始めていいか分からないことが多いです。そのため、多くの人が「とりあえず単語帳を買う」という行動をとります。

本屋に行ってもスペイン語コーナーが小さくて、参考書も限られているんですよね。入門当初はどれを買うべきかかなり悩みました。

そこで、この記事では『参考書のどこに着目するか』という参考書の選び方とおすすめ参考書を紹介します。

ここでは、辞書・単語帳・文法書について見ていきます。

おすすめの参考書も紹介していますよ!
記事のまとめ
  1. 辞書は「西和辞書かつ例文が豊富かどうか」で選ぶ
  2. 単語帳は「ジャンル別かつ例文なし」を選ぶ
  3. 文法学習書は「練習問題が付いているかどうか」で選ぶ
目次

スペイン語辞書の選び方

辞書を選ぶ基準には、以下のものが挙げられます。

スペイン語辞書を選ぶ基準
  • デザイン
  • 収録単語数
  • 価格
  • コンパクトさ
  • 収録例文数

手っ取り早く、おすすめのスペイン語辞書を知りたい人は以下の記事をご覧ください。

辞書は例文の豊富さで選ぶ

筆者は、辞書に関しては収録例文数』で選ぶべきだと考えています。

辞書を活用する醍醐味は例文を確認し、単語がどのように使われているのかを確認することにあるからです。
関連 スペイン語辞書の効果的な使い方【辞書は単語帳じゃない】

例文分析をして初めてその単語が持つイメージや使い方を理解できるのです。辞書を単語の意味を検索する目的だけに使用するのはもったいないです。

単語と意味が無機質に羅列されている辞書は正直使えません。言い換えれば、収録単語数が多くても、例文が少ない辞書は買うのをオススメしません

また、辞書は単語帳ではありませんので『コンパクトさ』を重視すべきではありません。コンパクトさを求めるなら単語帳を買いましょう。
関連【初心者向け】スペイン語おすすめ単語帳3選比較

さらに、習得して使いこなすことが語学の一番の目的ですから『デザイン・見た目』にそこまでこだわるべきでもないと考えています。重要なのは、学習効率をあげてくれるような配色や構成です。

赤と黒の2色刷りだと、重要単語を探しやすいです。

『価格』については、低価格のものから辞書にしては高いと感じるものまで幅広くあります。もちろん、電子辞書であれば1万円を超えます。

一概に『価格』で選ばない方がいいでしょう。辞書は何冊も買うものではないので、長い目で投資をしましょう。

スクロールできます

西和中辞典 第2版

現代スペイン語辞典

クラウン西和辞典

プログレッシブスペイン語辞典 第2版 カレッジエディション

プエルタスペイン語辞典
出版社小学館白水社三省堂小学館研究社
収録単語数約80,000語約46,500語約52,000語約25,000語約42,000語
価格7,260円4,400円5,170円3,630円5,170円
1円あたりの単語数11.0単語10.5単語10.0単語6.89単語8.12単語
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辞書の比較

スペイン語辞書で代表的なものを『1円あたりの単語数』で比較してみると上の表のようになりました。

価格が高くてもそれだけ収録数が多いと言えますし、価格は低くても優秀な収録数を誇る辞書もあります。

西和の紙辞書を選ぶ

スペイン語の辞書には大きく分けて次の4種類があります。

辞書の種類
  1. 和西辞書
  2. 西和辞書
  3. 西西辞書
  4. 和西+西和辞書

紙辞書や電子辞書だけではなく、最近ではスマホのアプリもあります。

理想は西西辞書だけど…

スペイン語学習をする上での理想の辞書は西西辞書です。スペイン語をスペイン語で学習する方法(Inmersión) が習得には理想だと思います。

スペイン語を和訳したものは、あくまでそれっぽい意味の日本語を選んだに過ぎません。外国語のニュアンスを理解するには、外国語のまま理解するのが一番です。

しかし、それは初心者にとってはハードルが高すぎるので、やめた方がいいです。西西辞書を購入するのは、人に教わらなくとも独学で学習できる程度になってからでいいでしょう。

その中でもスペイン語を勉強する上でお勧めしたいのは西和の紙辞書です。

1. 和西辞書よりも情報量が多いし、間違いが少ない

まず和西辞書は間違っていることがあります。その時点で学習するのに不向きですが、それに加えて掲載内容が不十分な場合があります。

例えば「食べる」を調べてみると Comer しか掲載されていないものもあります。実際には Tomar や「味見する」という意味の Probar という動詞もあります。

それに比べて、西和辞書では複数の意味を持つ単語は、その意味もしっかりと掲載されています。

心に留めておかなければいけない点は、日本語のニュアンスとスペイン語での言い回しは違う場合があるため、日本語で言いたいことを考えてそれを直接(直訳して)スペイン語に変換しても通じないことがあるということです。

学習し始めの頃は、和西があった方が安心できる気持ちも分かりますが、それはGoogleで検索すれば解決できます。

ただし、Googleの検索結果をそのまま鵜呑みにするのも非常に危険です( Google の翻訳機能もただ直訳しているだけです)。必ず西和辞書でその単語の意味を確認するようにしましょう。
関連 スペイン語辞書の効果的な使い方【辞書は単語帳じゃない】

2. 紙辞書だと余白に書き込める

ある単語を辞書で引いた時に、なるほど!と納得をして終わっていませんか。

マーカーをするなり、チェックするなり、書き込んだりすれば、自分の理解度は高まります。

電子辞書はコンパクトでかつブックマークなどできて便利ですが、例文の分析をして分かったことや自分の気付きを書き込めないのはマイナスポイントです。

索引して理解するステップから、理解を深めるステップへ進めためには「書き込み」をしてアウトプットする必要があります。
関連 スペイン語辞書の効果的な使い方【辞書は単語帳じゃない】

実際に筆者は、調べた単語はマーカーをして、自分の理解を深めるために「分かったこと」を余白に書き込んでいます。

3. 別の単語・熟語表現に巡り合える

ある単語を調べたときに、その同じページに載っている別の単語や熟語表現に目が行くことがあります。

そこで「そういえばなんかこの単語聞いたことあるな」とか「こういう単語があるのか」などと新しい単語との出会いが生まれます。

また、すでにマーカーしてある別の単語にも自然と目が行くので、意図せずに復習ができます。

ちなみに筆者が使用している辞書は重要単語が赤字になっているので、単語を調べたときに別の重要単語に目が行きやすいです。1つ調べたら5、6個おまけがついてきます。

逆に紙辞書のデメリットは以下の2つがあると思います。

紙辞書のデメリット
  • 電子辞書やスマホアプリに比べると重い
  • 使い続けたら劣化していく

以上の2点のデメリットはありますが、それでも紙辞書の方が学習効果が高いと言い切れます。

おすすめスペイン語辞書

1位

デメリットは表紙カバーがピンク色であることだけ。圧倒的掲載量を誇る西和辞書。
関連 圧倒的掲載量『西和中辞典』を使い倒す【スペイン語辞書】

2位

コンパクトながら、単語・例文ともに十分掲載されている。非常にコスパのいい単語帳です。

番外編

コンパクトさと例文数を求めるならこれ。図解も多く初心者向け。筆者も最初はこの辞書を購入しました。
関連 コンパクトで丈夫なスペイン語辞書”プログレッシブ スペイン語辞典 第2版”【使用レビュー】

スペイン語単語帳の選び方

単語帳は大まかに次のように分類できます。

スペイン語単語帳の分類
  • 頻出順
  • ABC順
  • ジャンル別
  • 例文の有無
  • 図や絵の有無

個人的にオススメする選び方は『ジャンル別で例文なし』です。

ジャンル別にまとまっている単語帳を選ぶ

そもそも単語帳というのは、膨大にある単語の中から特に重要な単語を1000語ないしは2000語を抜き出してまとめたものです。

そして、それを活用する目的は重要な単語を効率よく覚えるためです。

学習効率を上げるには、単語一つひとつを個別に覚えていく方法ではなく、関連する単語をまとめて覚えられるような工夫や反復しやすい工夫がされていることが重要です。
関連 【スペイン語】単語帳は必要か?その意味と本質を考える

『ジャンル別』であれば具体的なシーンをイメージしながら複数の単語を関連づけることができます

例えば「料理」の単語は道具、食材、料理家電や食器などまとめて覚えたほうが圧倒的に効率的です。

『頻出順』や『アルファベット順』になっている単語帳は単語の関連性が分からないのが難点です。

アルファベット順で会話はしませんよね。シチュエーションに応じた単語・フレーズを発します。

つまり、シチュエーションごとの単語をまとめて覚えた方が覚えやすいというわけです。

例文は無いものを選ぶ

単語帳は特に使われる重要な単語を抜き出しスリムにまとめたものです。それにもかかわらず、多くの単語帳において例文のページが存在します。

例文つきの単語帳は、左ページに単語と意味が掲載されていて、右ページに例文が掲載されているものが大半です。そしてそれらは、大体1単語につき1例文掲載されています。

しかし、1単語1例文では不十分です。スペイン語には複数の意味を持っている単語が多くあるからです。特に、動詞は用法が多岐に渡るものが多いので、1つ例文が載っていたところでその単語を理解することはできません。

そのため、単語帳で単語を覚えるなら、ひたすら単語とその意味が載っているもので十分だといえます。

例文にページを割くぐらいなら、そのページ分単語を掲載すべきです。

単語帳はあくまでも単語の意味を覚えるものであって、文中でどのようにその単語が使われるのかという例文分析は、辞書で行う方がいいです。辞書と単語帳の役割の違いについては以下の記事で詳しく解説しています。
関連 スペイン語辞書の効果的な使い方【辞書は単語帳じゃない】

単語帳の活用の仕方については【初心者向け】単語帳のルールと進め方【スペイン語】にて詳しく解説していますので、そちらも合わせてご覧ください。

おすすめスペイン語単語帳

1位

単語帳なのに8000単語もいらない!?そう思った方は一度こちらの単語帳を手に取ってみてください。

2位

練習問題を解きながら語彙力を強化していくという新しいスタイルです。

番外編

例文はありますが、ジャンル別によくまとまっている点と図解もされている点が初心者向けです。筆者も単語帳はこれを使っていました。

スペイン語文法書の選び方

最後にスペイン語文法書の選び方についてみていきます。文法書を選ぶ基準は以下のものがあります。

文法書を選ぶ基準
  • レイアウト・読みやすさ
  • 練習問題の有無
  • 文法内容を網羅しているか

説明だけの文法書もありますが、それは上級者向けです。文法事項は読んで理解することは非常に難しいです。

そのため、文法学習書は練習問題が付いているかどうかで選ぶようにするといいでしょう。

練習問題が付属している文法書を選ぶ

レイアウトや読みやすさだけを追求して、練習問題がついていない、あるいは少ししかない文法書や問題集を見かけます。確かに勉強はしやすいと思いますが、それでは自分が理解したことを確認する作業が十分にできません。

学習する際にはインプットよりもアウトプットの比重を多くした方がいいことは科学的にも証明されています。インプットだけやっていても、効率が非常に悪いのです。

例えば、ご飯を食べてばかりで排出しなかったら、病気になってしまいますよね。

インプットとアウトプットには、たとえば以下のようなものがあります。

インプット
アウトプット
  • 文法の説明を読む
  • 辞書を引く
  • 単語帳をみる
  • 練習問題を解く
  • 例文を音読する
  • 例文を作る

文法書で学習するにしても同様です。取り込んだ知識をしっかりと消化して栄養にする必要があります。つまり、アプトプットする時間を多く持つことが重要です。

文法をひと通り勉強仕切るまでは、問題を解くことを通して理解を深めましょう。

おすすめスペイン語文法書

1位
2位
番外編

本格的にスペイン語を勉強したいという方は以下の文法書をおすすめします。ただし、ある程度学習が進んだ人向けです。

筆者も愛用している参考書です。
関連 初級から中級へ脱却!中級スペイン文法【参考書レビュー】

まとめ

本記事をまとめます。

参考書の選ぶ基準はこちら
記事のまとめ
  1. 辞書は「西和辞書かつ例文が豊富かどうか」で選ぶ
  2. 単語帳は「ジャンル別かつ例文なし」を選ぶ
  3. 文法学習書は「練習問題が付いているかどうか」で選ぶ

日本人にとってスペイン語は学びやすい言語です。今すぐ一緒に勉強を始めましょう。

何を買うかでずっと悩み続けて、一歩踏み出せなかったら、たとえ参考書を買ってもおそらく学習を継続できないでしょう。

うまくいかなかったらどうしようって考えてしまうからです。

学びなんてうまくいかないことの方が多いので、その中でも自分はどのように学習していったらいいのかを見つけないといけません。

つまり、語学学習においても「とりあえずやってみる」行動力が必要です。それは参考書をどのように活用しようか考える際にも発揮されます。

「参考書を買っても、続かなかったらどうしよう」なんて考えるのは無駄です。

もし続かなかったら、その時にどうやったら続くかを考えて実行しましょう。

以上です。この記事が少しでも役に立てば嬉しいです。

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