【スペイン語】PONERの意味と活用を11の例文でマスターしよう

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想定している読者
  • 動詞PONERの意味や用法を知りたい人
  • PONERの使い方について例文を通して理解を深めたい人

辞書で”Poner”を引くと、用法がずらーっと並んでいます。多様な意味があるということは、それだけ頻繁に使用されるということです。

最重要動詞の一つPONERの意味や用法を11の例文で説明していきます。

Ponerの理解は深まりましたか?
記事のまとめ
  • Ponerのイメージは「何かが別のものにくっつく
  • Ponerの過去分詞は不規則形Puesto
  • Ponerの意味は大きく5つ
  1. Poner algo「(物を)置く・加える・つける」
  2. Poner una maquina「(機械を)点ける」
  3. Poner un nombre a alguien「名前をつける」
  4. Poner adjetivo/adverbio a alguien「(〜の状態に)する・なる」
  5. Poner una obligación a alguien「(義務などを)課す」
  • Ponerseの意味は以下の4つ
  1. Ponerse una prenda de ropa「(服などを)着る・つける」
  2. Ponerse en un sitio「(場所や立場に自分自身を)置く」
  3. Ponerse a 不定詞「〜し始める」
  4. Ponerse+形容詞・副詞「(〜の状態に)なる」
目次

PONERの活用

Ponerの不定形は以下の通りです。

  • 不定詞:Poner
  • 現在分詞:Poniendo
  • 過去分詞:Puesto

PONERの現在分詞は規則形ですが、過去分詞は不規則形です。

現在分詞と過去分詞については以下の記事で解説しています。

直説法現在形

人称単数複数
一人称pongoponemos
二人称ponespones
三人称poneponen

直説法点過去形

人称単数複数
一人称pusepusimos
二人称pusistepusisteis
三人称pusopusieron

直説法線過去形

人称単数複数
一人称poníaponíamos
二人称poníasponíais
三人称poníaponían

直説法未来形

人称単数複数
一人称pondrépondremos
二人称pondráspondreis
三人称pondrápondrán

直説法過去未来形

人称単数複数
一人称pondríapondríamos
二人称pondríaspondríais
三人称pondríapondrían

接続法現在形

人称単数複数
一人称pongapongamos
二人称pongaspongais
三人称pongapongan

接続法過去形

人称単数複数
一人称pusierapusiéramos
二人称pusieraspusierais
三人称pusierapusieran

PONERの意味と使い方

Ponerのイメージは「何かが別のものにくっつくです。

物理的に物がくっつくだけではなく、自分に体調という属性がくっついて状態を表したり、人に名前をくっつけたりできます。

他にも「機械などのスイッチをつける」という意味がありますが、機械の内部で+端子とー端子がくっついて作動する」と考えることもできます。

Ponerの大まかな意味は以下の通りです。

再帰動詞の用法も合わせて、例文を見ていきましょう。

1. Poner algo「(物を)置く・加える・つける」

物を別のモノの上に置いたり、何かにつけたりすることを表現できます。

¿Me pone un poco de sal, por favor?
もう少し塩を加えてくれませんか?

un poco de sal (少しの塩)を、冒頭のMe (私に)くっつけるということは、「私の料理にもう少し塩を加えてください」ということを意味します。

Ponerの目的語(何を、何に・誰に)をしっかり考えましょう。

「くっつける」わけですから、くっつけるモノくっつけられるモノがあります。

¿Dónde pongo esta maleta? – Ponla en el rincón.
どこにこのスーツケースを置きましょうか。- 隅に置いておいて。

Poner が2箇所出てきています。前半のPongo と後半のPonです。前半部分では、Ponerの直接目的語はesta maletaです。くっつけられるモノを疑問文Dóndeで聞いています。

自然になるように、物をある場所にくっつける、つまり『置く』と考えます。

後半部分は、Ponlaのlaが直接目的格代名詞であり、esta maletaを省略して表現しています。

2. Poner una maquina「(機械を)点ける」

機械の内部で「+」端子と「ー」端子がくっついて、作動すると考えることもできます。

Como hace frío durante el invierno ponemos la estufa de leña todos los días.
冬は寒いから、毎日薪ストーブを点けている。

Ponerの目的語を見てみるとla estufa de leña (薪ストーブ)になっています。

例文を見て分かるように、間接目的格代名詞”何に(誰に)”の部分がありません。

つまり、機械を作動させるという意味で用いる場合は、間接目的格代名詞は必要ないということです。

例えば、Ponemos el aire acondicionado en la pared となっていれば、エアコンを作動させたではなく、壁に設置したと考える方がいいでしょう。

3. Poner un nombre a alguien「名前をつける」

Ponerの直接目的語に「名前」がくる場合は、名前をつけると考えます。

¿Qué nombre pusieron a su bebé? – Le pusieron Yuki al niño.
彼らは赤ちゃんに何て名前を付けたの?- その子に Yuki と名付けたよ。

あの家族は赤ちゃんに何て名前をつけたのかな?という会話が行われている場面です。

名前は人もしくは動物につけるのが普通なので、a+人(または動物)が必要です。

例文中では、1人がどんな名前をつけたのか質問しています。Qué nombreの部分がPonerの直接目的語”何を”です。動詞がpusieron となっていますので、主語はその会話にはいない誰か(複数)です。

後半部分の冒頭Leはal niñoです。

この会話の場合は、al niñoがなくても通じますが、間接目的格代名詞leを使用する場合は、基本的にはa+人を付け加えて、誰に対して行為を行ったのかを明記します。

4. Poner adjetivo/adverbio a alguien「(〜の状態に)する・なる」

Ponerは後ろに形容詞や副詞を伴って、状態を表すことがあります。

La noticia de que se murió el pintor famoso nos puso tristes.
有名な画家が亡くなったというニュースは私たちを悲しませた。

例文中では tristes (悲しい)という形容詞を伴っています。

主語のLa noticiaが nos (私たちに)にtristesをくっつけた、つまり「ニュースが私たちを悲しませた」となります。

tristes が複数形になっているのは、形容詞は目的語の性数に一致するからです。目的語はnosですので、複数です。

5. Poner una obligación a alguien「(義務などを)課す」

宿題、義務や罰金などを人にくっつける、つまり、義務などを課すことも表現できます。

Si hubiera conducido el coche con exceso de velocidad, no me habría puesto una multa.
あのときスピード違反しなければ、罰金を課されなかったのに。


後半のhabría puestoが該当部分です。Siを使った仮定文です。

puestoの直後に直接目的語una multa (罰,罰金)があります。

間接目的格代名詞me (私に)があるので、罰金を私にくっつけたとなります。

つまり、罰金を私に課したということです。

この例文は帰結節が否定文になっていますので、仮定文であることも合わせて考えると、『罰金を課されなかったのに…』 という意味になります。

PONERSEの意味と使い方

再帰動詞Ponerseの主な意味は以下の通りです。

1. Ponerse una prenda de ropa (服などを)着る・つける

自分自身にモノをくっつける、特に衣類などが目的語の場合は『着る』という意味になります。

El jefe me dijo que me pondría un vestido favorito. Pero ¿qué me pongo hoy?
上司はお気に入りのドレスを着てくるように言ってたけど、今日何を着ていこう。

me pondríaとme pongoが該当部分です。前者は、dijoの従属節内にありますので、時制の一致をする必要があります。

主節がdijoと過去時制になっていますので、que以下も過去に時制を持ってきます。

上司は「お気に入りのドレスを着てくるように」言ったわけですが、これは会話時点では未来のことを表しています。

それをme dijo queとして過去の出来事としてクローズアップしているので、過去のある時点で未来を述べる『過去未来形』を用います。

過去未来形は「過去の時点で未来のことを述べる」場合に用いられます。

2. Ponerse en un sitio「(場所や立場に自分自身を)置く」

自分自身をどこかに置く、つまり「ある場所につく」と考えます。

Vamos a ponernos un poco más a la derecha para que se siente en el banco.
(人が)ベンチに座れるように、もう少し右に寄りましょう。

例文のように場所を示す(またはそれに関連する語)が必要です。例文では、a la derecha (右に)です。

自然な意味になるように『寄る』を使いました。


ponerse+体勢や立場などの名詞句・副詞句で『姿勢・立場をとる』という意味になります。

No puedo dormir poniéndome boca abajo.
私は、うつ伏せになりながら寝られない。

難しく考えずに、行為のフレーズとして覚えてしまうといいと思います。

似たような表現には以下のものがあります。

  • Ponerse boca abajo うつ伏せになる
  • Ponerse boca arriba 仰向けになる
  • Ponerse de moda 流行る
  • Ponerse de pie 立ち上がる
  • Ponerse de rodillas ひざまづく
  • Ponerse a favor de 〜 〜に賛成の立場をとる
  • Ponerse en contra de 〜 〜に反対の立場をとる

このようにみると、Estarと用法が似ていますが、Ponerseは『行為』そのものを表し、Estarはその結果である『状態』を表しています。

3. Ponerse a 不定詞「 〜し始める」

Ahora pongamos a preparar comidas para el cumpleaños de Laula.
今から、ラウラの誕生日のために料理を作り始めましょう。

Ponerse a+不定詞で「〜し始める、〜に取り掛かる」という意味です。empezarやcomenzarなどと似ていますね。

主語自身が「a+不定詞」にくっつける、つまり「〜すること(不定詞)」に取り掛かると考えることができます。

これまでの間接目的格代名詞a+人などのパターンと形が似ていますね。

接続法の複数形は 英語でいう「レッツ〜!」という意味ですので、Pongamosは「取り掛かりましょう」「し始めましょう」という意味になります。

4. Ponerse+形容詞・副詞「(〜の状態に)なる」

Mi padre estaba enfermo con gripe pero se ha puesto mejor que antes.
私の父親はインフルエンザに罹っていたが、前よりも体調が良くなった。

これも後半のse ha puestoが該当部分です。mejor que antes (以前よりもいい)という比較級が使用されています。

ここでは、estarとponerseの違いを見ていきましょう。Estarは『状態を、Ponerseは『行為を表します。

前半は、estaba enfermoで病気だった状態を表しています。

後半ではその状態から回復したと書いてあります。体調が良くなった状態ではなく、良くなる行為・経過を表す場合はPonerseを用います

ここでは現在完了形で表現しました。過去の行為が現在まで及んでいる場合は、現在完了を用います。

父親の体調は少し前のある時点から、今にかけて少しずつ良くなったわけです。つまり、行為が現在まで及んでいるわけです。

もし過去形のse pusoにするならば、過去を表す時の副詞句(ayerやanocheのような)が必要ですが、この場合少しニュアンスが変わります。

過去のある時点で、既に体調が良くなったと表現するか、今の今まで少しずつ良くなっていると表現するかの違いです。

まとめ

記事の内容をまとめます。

動詞には、基本となる意味があります。動詞の意味を全てバラバラに覚えるのではなく、動詞の核となるイメージを掴む意識を持ちましょう。

他の動詞についても解説していますので、是非合わせてご覧ください。

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以上です。ここまで読んでいただきありがとうございました。

この記事がスペイン語学習の役に立てば嬉しいです。

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