西検4級をサンプル問題から読み解く【スペイン語技能検定】

西検 4級
想定している読者
  • スペイン語技能検定を受験するか迷っている人
  • 4級ではどんな問題が出題されるのか知りたい人

スペイン語を学習し始めて、最初に受験を考えるのがA2レベルかB1レベルではないでしょうか。

公式によればスペイン語技能検定4級はMCERのA2に相当するそうです。とはいえ、サンプル問題をみていただければわかりますが、DELE A2よりも易しいと感じます。
関連 【保存版】スペイン語技能検定を受験すべきか

ここではスペイン語技能検定4級について、整理して解説していきます。2021年度4月にリニューアルした本試験を受験しようとしている人はご覧ください。

DELEとは違って、口頭試験はないのね。
記事のまとめ
  • DELE A2の対策をやっていれば、西検4級の対策になる
  • 問題数は40問で、ほとんどがマーク形式(選択形式)
  • 文法・語彙問題中心に出題される
  • スピーキングテストは課されない
  • 長文は長くても150文字程度(DELEの半分ほど)
目次

スペイン語検定4級の概要

スペイン語技能検定(Evaluación oficial del conocimiento de la lengua española)とは公益財団法人日本スペイン協会が主催する外国語検定です。DELEやSIELEと混乱しないように、ここでは西検と呼びます。

試験全体をサクッと確認したい人は、西検がどのくらいのレベルなのかなどについてまとめた【保存版】スペイン語技能検定を受験すべきかをご覧ください。

著作権の関係で、問題自体を転載できませんので、実際のサンプル問題が見たい方は日本スペイン協会が公開している4級サンプル問題をご覧ください。

以下では、そのサンプル問題を整理して解説していきます。

4級問題ポイント
  • 試験範囲は直説法、接続法現在、命令法、受け身を含む
  • 試験時間は60分(筆記50分、リスニング10分)
  • 筆記はマーク形式
  • 問題は全部で40問

4級は5級とは違い、直説法に加えて接続法現在・命令法が出題されます。動詞がどのように活用されるのか理解し、十分に練習している必要があります。
関連 接続法における動詞の活用の仕方【スペイン語】

スクロールできます
大問第1問第2問第3問第4問第5問第6問第7問
問題数5問5問5問5問10問5問5問
問題形式文法問題文法問題語彙問題語彙問題会話補充問題長文正誤問題リスニング
問題内容正しい文法選択
動詞の活用
関係詞
前置詞など
動詞を活用
数字記述
日本語文に対応するようにスペイン語の選択スペイン語文の下線部に該当するものを選択文脈に合う適切な語句や文を選ぶ長文を読んで、日本語で書かれた問題文の◯✖️判断日常のエピソードや会話
短い物語

1次試験の問題分析

第1問:文法問題

第1問は基本的な文法問題です。文章の空欄に適する選択肢を選びます。

サンプル問題1.(1)は動詞 Tener の活用問題ですが、正しくTenerを活用できるだけでなく、どんな時に直説法・接続法を用いるのかを理解している必要があります
関連 【接続法は5パターン】スペイン語の直説法と接続法の違いとは

第2問:文法問題(記述)

第2問は文法問題ですが、記述式です。正しい綴りを覚えているかどうかを問われています。何となくの理解で解答できてしまう選択式とは違い、正しい理解が必要です。

サンプル問題2は動詞 Conocer の活用と550.000をスペイン語で記述する問題です。サンプル問題1では Tener が、サンプル問題2では Conocer が問われていることから、動詞の活用が不規則活用のもの中心に出題されると予想されます。

第3問:語彙問題

第3問は、日本語文が与えられ、それに対応するようなスペイン語文にする問題です。空欄補充問題なので、単純に語彙を知っているかどうかが問われていると言えます。

サンプル問題3では Acabar de 不定詞「〜したばかりである」という熟語表現が問われています。

第4問:語彙問題

第4問も語彙問題です。類語・反意表現や成句表現などの理解を問われています。

第3問と共通して言えることは、知っていれば簡単ですが、知らなければ自信を持って解くことはできないということです。普段から、語彙をいかに増やすかを考えて学習する必要があります。

例えば、辞書である単語を調べた後、それに関連する品詞や同義語・反意語、熟語表現などをチェックするといいでしょう。
関連 スペイン語辞書の効果的な使い方【辞書は単語帳じゃない】

第5問:会話補充問題

第5問は、文脈に合うように適切な語句や文を補充していく問題です。語彙力だけでなく、状況や文脈が理解できているか問われます。

サンプル問題5ではホテルの場所が分からず質問しているシチュエーションです。

第6問:長文正誤問題

4級問題の一番の山になりそうな問題です。長文を読んで、問題文が正しいか、間違っているか判断します。

A2の文章量は100〜150単語ということですが、DELE A2の読解 Tarea 1が250〜300程度なので、それの半分程度です。DELE A2に慣れている人は易しく感じるでしょう。

サンプル問題6は掲載されていないので、考察できませんが、普段からある程度まとまった文章を読む習慣をつけることが大事です。そうは言っても、どんな文章を読むべきか迷ってしまうと思います。

西検は2021年4月にリニューアルしたばかりですので、旧問題集(【使用レビュー】スペイン語検定4級対策問題集を買う前に)を買うよりも、DELE A2の問題集を購入して対策した方が良さそうです。

筆者は、黙読のスピードを向上させるには音読が一番だと考えているので、DELE問題集の長文を何度も音読することをお勧めします。
関連 音読はスペイン語習得に最良な学習方法【音読のやり方も丁寧に解説】

第7問:リスニング問題

第7問はリスニング問題です。問題数は5問で、時間は10分間ですので、1問あたり2分程度となりますね。サンプル問題の音源が40秒程度なので、これが2回流れたとしても1分半くらいです。

問題の解答時間がしっかりと取られるのではないかと予想できます。

問題内容については、日常会話やエピソード、日常生活に必要な説明文、短い物語などが出題されるようです。

A2レベルなので、日常生活に必要な単語を中心に覚えておけば対応できそうです。DELE A2の聴解問題で練習することが、十分な対策になりそうです。
関連 【DELE A2】合格への第一歩【試験内容をTareaごと解説】

まとめ

最後にポイントをおさらいします。

4級の内容は理解できましたか?
記事のまとめ
  • DELE A2の対策をやっていれば、西検4級の対策になる
  • 問題数は40問で、ほとんどがマーク形式(選択形式)
  • 文法・語彙問題中心に出題される
  • スピーキングテストは課されない
  • 長文は長くても150文字程度(DELEの半分ほど)

他の階級についても同じように問題分析を行なっていますので、どのレベルを受験しようか悩んでいる人は合わせてご確認ください。

もし、スペイン語を学習し始めたばかりで、どのスペイン語試験を受験していいかわからないなら、DELEとSIELE、西検を比較した【結局どれ受けたらいい?】DELE,SIELE,西検を10項目徹底比較をご覧ください。

以上です。ここまで読んでくださりありがとうございました。

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